
画像は、公開館数20館からスタートしたにもかかわらず大ヒットを記録した『ロボット・ドリームズ Blu-ray豪華版 スペシャルボックス(完全数量限定)』(Happinet)
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セリフもないのに、こんな心揺さぶられるとは!
アニメにおいて、声優の演技やセリフは作品を彩る重要な要素です。しかし、言葉がなくても心を動かすアニメ映画も存在します。セリフを使わず、表情や動き、音だけで感情を伝える。そんな表現の力に、思わず息をのむ人も少なくありません。
まず近年注目を集めた作品のひとつが、2025年3月に公開されたアニメーション映画『Flow』です。人間のいなくなった世界を舞台にした物語で、突如として大洪水に襲われた動物たちが、さまざまな困難を乗り越えながら友情を育んでいく様子が描かれます。
物語に登場するのは、犬や猫をはじめとする動物たちのみで、鳴き声以外にセリフやナレーションは一切ありません。それでも彼らの鳴き声や仕草を通して、それぞれの個性や感情が驚くほど伝わってくるため、言葉がなくても物語の流れが自然に理解できます。
好奇心旺盛な猫、平和主義者のカピバラ、フレンドリーな犬、執着心の強いキツネザル、気高く美しいヘビクイワシ……。種も性格も異なる動物たちの旅路は、観る人の心を引き込み、ときに胸を打つ瞬間も届けてくれます。また考察の余地を残した独特の世界観も魅力的で、ネット上には「控えめに言って傑作」「映像も美しく、終始圧倒された」「動物たちの冒険を楽しみつつ、考察も捗る贅沢な作品」などの声が広がっていました。
こうしたセリフのないアニメが評価される流れは、ここ数年でいっそう広がりを見せています。2024年11月公開の『ロボット・ドリームズ』もまた、言葉を使わずに深い友情と別れを描いた傑作でした。
物語の舞台は、擬人化された動物たちが暮らす1980年代ニューヨーク。主人公の「ドッグ」は深い孤独を抱えており、その寂しさを紛らわせるためにお友だちロボットを作りあげます。ふたりはともに音楽を聴き、街を歩き、穏やかな時間を過ごしますが、ある出来事をきっかけに離ればなれになってしまうのです。
劇中ではアース・ウインド&ファイアーの名曲「セプテンバー(September)」が重要なモチーフとして繰り返し流れ、ドッグとロボットの友情物語に彩りを添えています。とりわけ物語終盤で流れる「セプテンバー」は、「あんなに切ない『セプテンバー』初めて聴いた」「まさか『セプテンバー』で泣くとは思わなかった」などの感想が寄せられるほど、多くの観客に深い余韻を残しました。心揺さぶるストーリーと音楽で魅せる名作です。
人びとを魅了するセリフのないアニメ映画は、最近の作品ばかりではありません。2009年に公開された『つみきのいえ』は、海面が上昇し続ける世界で、家を上へ上へと積み木のように建て増して暮らすおじいさんの物語です。ある日落としてしまったパイプを拾うため、沈んだ階層を潜っていくうちに、そこに積み重ねられた「過去の生活」と再会します。
わずか12分という短さながら、積み上げた人生の尊さを静かに語りかけるような内容となっており、その繊細な映像表現もじつに印象的です。第81回アカデミー短編アニメーション賞を受賞するなど、国内外で高く評価された作品で、実際に本作を視聴した人からは「たった12分しかないのに涙腺を刺激された」「セリフがないからこそ妙に心に迫る」といった声があがっています。
言葉はなくとも、温かさと切なさに満ちた「12分間」をぜひ体験してみてください。
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(C)2023 Arcadia Motion Pictures S.L., Lokiz Films A.I.E., Noodles Production SARL, Les Films du Worso SARL
