現地10月29日、バレーボールのイタリアリーグ/スーペルレーガ2025-26シーズン第3節が行なわれ、男子日本代表の主将・石川祐希が所属するシル スーザ スカイ・ペルージャは、ソネパル・パドヴァとホームで対戦。セットカウント3-0(25-15、25-16、25-21)の完勝で開幕からの連勝を「3」へ伸ばした。
前節で強敵チヴィタノーヴァをフルセットで下し2連勝中のペルージャは、その試合に2セット目途中から出場したOH石川と、ともに開幕戦をコートで迎えた元アルゼンチン代表セバスティアン・ソレが先発に復帰。イタリア代表の司令塔シモーネ・ジャンネッリ、元ウクライナ代表OHオレフ・プロトニツキ、元チュニジア代表OPワシム・ベンタラとアルゼンチン代表MBアグスティン・ロセルに3戦続いてのスターターを任せ、新加入のLマルコ・ガッジーニ(イタリア)が初の先発入りを果たした。
石川が2019-20シーズンに所属したパドヴァは、開幕戦で昇格チームのクーネオをフルセットで下した後、前節ではトレンティーノにストレートで敗れた。ペルージャ戦の布陣は、昨季の主力5選手が退団するなか、チームに残ったOPヴェリコ・マスロヴィッチと新司令塔ヴク・トドロヴィッチのセルビア代表ホットライン、OHは昨季にミラノで大塚達宣のチームメートだったダビデ・ガルディーニとトップリーグ初シーズンのマッティア・オリオーリ、MBが4年間の出場停止(厳格責任の原則によるアンチ・ドーピング規則違反)が満了して今年3月に再始動したアルベルト・ポーロとアンドレア・トゥルオッキオのイタリア勢を先発に起用した。〈OH:アウトサイドヒッター、OP:オポジット、MB:ミドルブロッカー、L:リベロ〉
第1セットでペルージャは、相手コート中央のスペースへ手首を返さずふわりと落とす石川の絶妙なバックローからの一打に続けて、ジャンネッリのエースで序盤にリードを3点とする。以降、ブレークを重ねて迎えた後半にプロトニツキが圧巻の5連続エースを決めて一気に突き放す。24-15で迎えた3度目のセットポイントを石川がバックアタックで仕留めて試合を先行した。
第2セット、パドヴァは昨季をペルージャで過ごしたセッターのフランチェスコ・ゾッペッラーリ(イタリア)ら1セット目の途中から出場した3選手を残してスタートした。中盤まで僅差の展開が続くが、ジャンネッリのツーでサイドアウトを奪うと石川がバリエーションを駆使したサーブで3連続ブレークの起点となり18-13。石川は終盤にも相手ブロックの指先をとらえた後衛からの攻撃でブレークに貢献。ロセルの3得点でさらにリードを広げたペルージャが白星に王手をかけた。 第3セットの序盤にプロトニツキのエース2本で前へ出たペルージャは、その後にサーブミスが続いてリズムに乗り切れず。中盤、パドヴァに詰め寄られるも再びプロトニスキのサーブで逆転を阻止してリードを4点とする。ところが、20点台に乗せたところから集中が途切れ始めて足踏み。被ブロックのほかミスが出るなどして3連続ブレークを与えた後に、レセプションが乱れてついに21-21へ追い上げを許す。そこでペルージャが、ベンタラに替えて新加入組の若手OPガブリエル・ツヴァンツィゲル(クロアチア)を投入すると、その直後にライトからリーグ初得点。重要な場面で采配が的中する。次のプレーでパドヴァの攻撃がラインを割り23-21としたところで、絶好調プロトニスキのサーブ。なんとここでも2連続エースで勝利を引き寄せ、ペルージャが完勝で開幕3連勝を飾った。
石川はアタックで6得点を挙げたほか、ブレークを引き寄せるサーブなどで勝利に貢献した。試合を席巻したのは、5連続を含む圧巻のエース10本を決めたプロトニツキ。マークした19得点の半数以上をサーブで奪取した昨季リーグのエース王者は、文句なしのMVPに輝いた。
試合後のコートで石川にインタビュー取材を敢行。古巣パドヴァとの一戦をこのように振り返った。
「今日の試合は、1セット目から良い流れで行っていましたし、プロトニツキ選手のサーブでリードできてそこから良い状態でしっかりサイドアウトも切れていたと思います。2セット目のスタートはお互いにサイドアウトを取りつつの展開でしたけど、途中に僕のサーブで一歩抜け出せたのでそこは良かったところかなと思っています。3セット目もいい形で進めていたのですが、少しこちらの集中力が...。アタックをアウトにしてしまったり僕も含めて簡単なミスが出て1、2セットにできていたことを継続できなかったので、そこは今後に向けたチームの課題だと思います」
次戦のレギュラーシーズン前半4節(日本時間11月2日午前2時開始予定)で、ヴァルサグループ・モデナとアウェーで対戦するペルージャ。再び中3日で臨む一戦への意気込みを述べた。
「今週末に対戦するモデナはチヴィタノーヴァのようにサーブがいいチームなので、レセプションからもう一度しっかり準備していきます」
3試合を終えて、ペルージャはヴェローナに勝点1差で首位を譲り現在2位につけている。
取材・文●佳子S.バディアーリ
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