2025年のスーパーGT、GT300クラスのドライバーズタイトルを獲得したのは、65号車LEON PYRAMID AMGの蒲生尚弥と菅波冬悟のコンビだった。最終的には56号車リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rの平手晃平とわずか1点差での決着であった。
LEONはランキング首位で最終戦もてぎを迎えたものの、2番手平手とはわずか1.5ポイント差。この2台の他にも7台にチャンピオンの可能性もある大混戦の状況であった。しかも8戦中7戦のポイントを採択する有効ポイント性であり、状況は混沌としていた。
そんな中LEONは厳しい戦いを強いられ、最終的には6位でフィニッシュ。平手のリアライズは4位となった。この結果、総得点では平手90.5ポイント、蒲生&菅波は89ポイントだったが、最も成績の悪かった1戦のポイントを引く有効ポイント性を適応すると、平手85ポイント、蒲生&菅波は86ポイントとなり、LEONのふたりがGT300クラスのチャンピオンに輝いた。
なおチームランキングではLEONとリアライズが106ポイントで並んだが、開幕戦で勝利したLEONが2025年シーズンのGT300クラスのチームチャンピオンとなっている。
「今日のレースはペースが厳しくて、自力でなんとかなるような展開ではなかったです。その中で、持てる力を全て出し切って、順位を上げることができました」
蒲生はそう語った。蒲生にとっては2018年以来、7年ぶり2回目のチャンピオン獲得である。
「僕らとしては、これ以上ない展開のレースだったと思います。嬉しいですね」
チームメイトの菅波は、以前LEONに所属していたがここ数年は他チームで過ごしていた。しかし今季からLEONに復帰し、念願のチャンピオンを獲得した。
「僕はスーパーGTでチャンピオンを取るのが初めてなので、そこはまず嬉しいです」
そう菅波は語った。菅波は前半スティントの担当であった。
「前回のオートポリス戦くらいから、チャンピオンを獲れるかどうかというところを意識して過ごしてきました。もてぎはLEONにとっては得意としているサーキットだと思いますが、走り出しも予選もあまり順位が良くなかったので、どうなるのかなという不安が大きかったんですが……チャンピオンを獲得できて、嬉しさが倍増した感じがあります」
「かなりの混戦だったので、残り20周くらいは見るのもしんどかったですが……はい、疲れました」
今回のレースを勝った5号車マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号は、タイヤ無交換で走り切り、勝利を掴んだ。実はLEONもタイヤ無交換作戦を検討していたという。
「予選14番手だったので、感覚的にはかなり後ろからのレースでした。チャンピオンを争っているマシンが5〜6番手にいたので、とにかく差をつけられないようにするのが、まず目標でした」
菅波はそう語る。
「最終戦ということもあって、スタートは各車結構激しめで……その中でダメージを受けずに順位を上げていけたのはよかったです」
「ただ上位が速くて、どんどん差を広げられているのは分かっていた……ちょっともどかしかったんですが、ピット作業で前に出るという戦略があったので、僕はそこに向けて確実にクルマをピットに運ばなきゃという思いで、我慢しながら走りました」
その菅波からバトンを引き継いだ蒲生が、タイヤ無交換も検討していたと明かす。
「タイヤを変えるか、変えないかということも、ギリギリまで悩んでいました」
そう蒲生は明かす。
「チームがフロントは変えようと言うので、急遽予定を変えました」
「そこからは長かったんですが、とにかく後に抜かれないように、1周1周を速く走ることだけを考えていました。チャンピオン争いがどうなっているのかとかもまったく把握できていなかった……それを知ったのはチェッカーを受けてからだったんです。レース中は常にフルプッシュでした」

