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Forbes JAPAN選出のNPO「青草の原」が育む“地域で支える子どもショートステイ”

東京都新宿区の一軒家「れもんハウス」では、年齢や立場を問わず、誰もが安心して過ごせる時間が流れています。
運営するのは、一般社団法人青草の原。家庭の事情や育児の疲れなど、さまざまな理由で一時的に子どもを預けたい家庭を支える「居場所型子どもショートステイ」という取り組みを全国に先駆けて行っています。

この取り組みは、地域の一軒家を拠点に、子どもと地域の人が自然に関わり合える環境をつくる新しい形の支援です。従来の制度のように“特別な施設に預ける”のではなく、“地域の中で一緒に過ごす”という温かい発想が、多くの共感を集めています。

こうした活動が評価され、青草の原はビジネス誌『Forbes JAPAN』の特集「“ソーシャルR&D”を実装するNPO50」に選ばれました。子育て支援の新しい可能性を示す実践として、社会的な注目も集まっています。

小さな居場所から始まった挑戦が、いま、地域の支え合いの形を少しずつ変えつつあります。
れもんハウスで生まれる人と人とのつながりが、これからの社会にどんな希望を届けていくのか――その一端を紹介します。

れもんハウス――地域の中にある「安心できる場所」

東京都新宿区の住宅街に佇む一軒家「れもんハウス」。
そこでは、子どもから大人まで、誰もがふらりと訪れて過ごすことができます。
運営する一般社団法人青草の原は、「あなたでアルこと ともにイルこと」という理念のもと、それぞれが自分らしくいられる“居場所”をつくっています。

れもんハウスの特徴は、特定の対象者を設けていないことです。
子育て中の親や地域の人、学生や会社員など、立場や背景の違いを越えて集うことができます。
リビングにはいつも温かい食事の香りが漂い、訪れた人たちがテーブルを囲みながら自然と会話を交わします。
社会的な肩書きを離れ、誰もが“ひとりの人”として過ごせる時間が流れています。

この場所は、特別な施設ではなく、地域の中にある“家”。
そこにあるのは、支援というよりも、共に生きるという考え方です。
「困ったときは頼り合い、嬉しいときは分かち合う」――そんな関係を大切にする空気が、この小さな家には息づいています。

全国に先駆けた「居場所型子どもショートステイ」

青草の原が注目を集めた理由のひとつが、「居場所型子どもショートステイ」という取り組みです。
これは、親の病気や出張、育児疲れなどで一時的に子どもを預けたいときに、地域の家で受け入れる新しい支援の形です。
これまでのショートステイ制度は、児童養護施設や里親など、限られた受け入れ先が中心でした。
青草の原は、その枠を越えて「地域の中で子どもを支える」しくみを実践しています。

新宿の「れもんハウス」では、子どもたちが普段の暮らしの延長のように過ごせる空間を整えています。
そこでは、スタッフや地域のボランティアが一緒にごはんを食べたり、遊んだりしながら、家庭に近いあたたかさを大切にしています。
“預かる”というより“迎える”という姿勢が、この活動の根底にあります。

また、この仕組みを一地域にとどめず、全国に広げていくため、省庁や自治体とも連携を重ねています。
「制度の枠に入らない支援」を柔軟に届ける取り組みとして、今後の子育て支援のあり方を変える可能性を秘めています。

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