『GLEAT VER.MEGA in 横浜BUNTAI』横浜BUNTAI(2025年11月3日)
スペシャルシングルマッチ ○諏訪魔vs中嶋勝彦×
諏訪魔が中嶋を真っ向粉砕。試合後、握手を交わして遺恨を清算すると、中嶋はタッグ結成を呼びかけた。
中嶋は2023年にNOAHを退団した直後、全日本プロレスに乗り込み、三冠戦に敗れたばかりの宮原健斗を花束で殴打。それから全日本に参戦するようになった。その後、三冠王者になった中嶋は諏訪魔に対戦を迫ったものの、実現には至らなかった。
中嶋はGLEATに戦う舞台を移すと、2冠王に君臨。10・9後楽園大会ではエル・リンダマンに敗れてG-REX王座を失ったが、そこに現れたのが花束を持った諏訪魔だった。かつての中嶋の行動を再現するかのように、花束で殴りかかると対戦を要求。中嶋が受けて立つ構えを見せ、2人が初の一騎打ちを行うことになった。
中嶋が「時期を逃した戦い」と斬り捨てた一方、諏訪魔は「俺が勝ってあいつを黒幕の洗脳から解く」と予告。不穏な空気が漂う中での一戦となった。
のっけから緊張感溢れる攻防を展開。どちらも無理に踏み込まずにけん制し合うが、諏訪魔が暴走モードに持ち込んで場外乱闘を仕掛けると、勢いのままにショートレンジラリアットを連発した。逆エビ固めで絞め上げると、大の字になった中嶋に「こんなもんか!」と投げかける。
その直後、中嶋は延髄斬りで反撃ののろし。スーパーヘビー級の諏訪魔をバックドロップで投げると、ミサイルキックにつなげる。顔面を踏みつけて写真撮影タイムに持ち込むと、ミドルキックを連打した。引かない諏訪魔は蹴り足を掴んでキャプチュードを繰り出すと、スリーパーで絞め上げるが、中嶋はバックルごと顔面を蹴り上げてペースを渡さず。バックドロップもさく裂するが、諏訪魔も即座に投げ捨てジャーマンを決めて、ダブルダウンに。
残り時間5分がコールされると、諏訪魔のエルボー、中嶋のミドルキックが連続して交錯。諏訪魔はダブルチョップに切り換えて乱れ打つが、中嶋も土手っ腹をヒザでカチ上げると、鋭い蹴り技で押し返した。ならばと諏訪魔はスリーパーに引きずり込むが、中嶋は顔面を蹴り上げて脱出。諏訪魔の腕を連続して蹴り飛ばすと、バーティカルスパイクでぶん投げるが、諏訪魔は沈まない。逆にノーザンライトボム狙いをバックドロップで切り返した諏訪魔は、左腕ラリアットから再びバックドロップで引っこ抜いて、3カウントを奪った。
初シングルは諏訪魔に軍配が上がると、2人はリング上で言葉を交わし、握手して遺恨を清算した。
「中嶋勝彦っていうのは2004年同期デビューなんだよな。たださ、一発一発がやっぱ小せえけど、重いな、やっぱし。なんかこう、佐々木さんの影がちらつくんだよな、俺には」と試合を振り返った諏訪魔は、若手時代にしのぎを削っていたことを思い出して懐かしさを感じた様子。「オリジナルの中嶋勝彦っていうのを少し感じたかな」と評価すると、「あの握手にはいろんな意味があるよ。それは今ここでは言い切れない。あとは想像に任すね。2004年同期として、動くなら今しかねえぞ」とエールも送った。
一方、中嶋は「初めての諏訪魔、強かったよ。さすが全日本でやってきただけの男だよ」と諏訪魔を評価。「まあ、過去はいろいろあるかもしれないけど、諏訪魔とリング上で初めて試合をした。そのことが俺の中で一番大きいかな。ひとつスッキリしたというかね」と振り返ると、タッグ結成を要請。「Evo女かなんか知らないが、女子とタッグを組んで試合をするよりも、もっとお前動けるだろ。俺と組んで、もっと面白いことをしたらいいんじゃないか」と呼びかけた。
その言葉を伝え聞いた諏訪魔は「まず身の回り整理しろよ。ロジャーをなんとかしろよ。ロジャーの操作できる器じゃねえんだよ、中嶋勝彦っていうのは」と慎重な姿勢を示しており、すんなり話が進むかは不明だが、なにはともあれ、遺恨を清算し、新たな関係が始まるのは間違いなさそうだ。
【試合後の諏訪魔】
▼諏訪魔「いやあ、中嶋勝彦っていうのは2004年同期デビューなんだよな。たださ、一発一発がやっぱ小せえけど、重いな、やっぱし。なんかこう、佐々木さんの影がちらつくんだよな、俺には。俺はね、闘魂というよりは佐々木さんのことが見え隠れするんだよね。このもらったダメージからすると。ただ、このままやり続けたら、それはてめえのオリジナルのものになると思うしね。まあ、客がNOって言うかもしれないし、なにバカ言ってやってんだよって言われるぞ。それはてめえが決めろよ、もう。俺がこんだけ言ったって、あいつは曲げねえんだ。頑固なんだろ、あいつ。じゃあ、あとはてめえでてめえのケツを拭けってことだよ。ただ、今日懐かしかったな。昔に戻ったみてえな。ちょうどデビューした時の、2004、5とかさ。毎日やり合って、意地の張り合いをしてた頃の中嶋勝彦だったな、今日は。闘魂というのじゃなくてね。オリジナルの中嶋勝彦っていうのを少し感じたかな。あとはてめえがどうするかだ。ただ、俺も握手したわけでさ。あの握手にはいろんな意味があるよ。それは今ここでは言い切れない。あとは想像に任すね。2004年同期として、動くなら今しかねえぞ」
――先ほど中嶋選手がタッグを組みたいと言っていたが?
▼諏訪魔「あいつはね、いつも早いんだよな、そういうのが。そんなの、おめえ、1つの握手で『よし、やるか』ってなるか。まず身の回り整理しろよ。ロジャーをなんとかしろよ。ロジャーの操作できる器じゃねえんだよ、中嶋勝彦っていうのは。俺はそう思うよ。やっぱ俺は佐々木さんの影がちらつくしね。あんだけガツガツやられたから、佐々木さんには。あのガツガツっていうのを唯一引き継いでいるのは中嶋勝彦であってさ。孤高の存在。そういうものを売り出してほしいし。まあ、握手はまたなにか、どうにかなっちゃうんじゃないの? また変な方向にいくかもしれねえしな。俺だから」
――リングで言葉を交わされていたが?
▼諏訪魔「相変わらずだなって。でも、懐かしいなって。昔やった感じがするよと。『かてえな、お前』って言ってやった。何考えてんだ、あいつは。わかんねえんだよな、あれな。何考えてるか」
――諏訪魔選手としても火を点けられた部分はある?
▼諏訪魔「まだ解決してねえからな。中嶋がいろいろやりてえって言うんだったらよ。まずロジャーを排除しろよ。そこからじゃねえか。俺は佐々木さんの影がちらつく中嶋勝彦を求めてるんでね」
【中嶋の話】「初めての諏訪魔、強かったよ。さすが全日本でやってきただけの男だよ。まあ、過去はいろいろあるかもしれないけど、諏訪魔とリング上で初めて試合をした。そのことが俺の中で一番大きいかな。ひとつスッキリしたというかね。そして、こうも思うよ。タッグを組んだらまた面白いんじゃないかなって。2004年、同じ年にこのプロレス界に生まれて、同じ時代を上ってきた。俺たちの世代がもっともっと踏ん張らないと。2004年デビュー、諏訪魔。Evo女かなんか知らないが、女子とタッグを組んで試合をするよりも、もっとお前動けるだろ。俺と組んで、もっと面白いことをしたらいいんじゃないか」

