
『小泉八雲のKWAIDANの世界』より、「耳なし芳一」(アニメルック版)の場面カット(画像:DLE)
【画像】「いいじゃないか」「かわいい」これが山陰限定『怪談』アニメの案内役「紺霞ちゃん」です(8枚)
しかも「アニメ風」「実写風」の2バージョンを制作
現在放送中のNHK連続テレビ小説『ばけばけ』は、明治時代に日本の民話や怪談を世界に広めた外国人作家・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)とその妻・セツをモデルにした作品ですが、彼の名を冠した、少し変わったアニメが放送中なのをご存知でしょうか。
それは、『小泉八雲のKWAIDANの世界』というTVアニメで、2025年10月2日からTSKさんいん中央テレビで放送中です。
小泉八雲が記した「耳なし芳一」などの怪談をテーマにした、約5分(放送枠)のショートアニメシリーズですが、ただの怪談アニメだと侮るなかれ。この作品、実はさまざまな点で「斬新さ」に満ちているのです。
まず、最も驚くべきはその制作手法です。アニメタイトルにその名残がありますが、『小泉八雲のKW「AI」DANの世界』は、AIを存分に活用して作られています。今年2025年は同じく全編AIで制作された傑作『ツインズひなひま』も放送されており、今どきアニメ制作においてAIを活用するのは珍しくないでしょう。ただ、本編を観るとアニメとして不自然さは少なく、怪談らしいおどろおどろしさも十分に感じられ、AIをどんな風に活用しているのか制作過程が気になるところです。
さらに面白いのが、各エピソードを「アニメルック版」と「実写ルック版」の2種類ずつ制作して放送している点です。同じ怪談でも、アニメらしいデフォルメされた表現と、よりリアルな実写風の表現で、まったく異なる雰囲気で楽しむことができるのです。伝統的な怪談と最新技術が融合した、これまでにない試みと言えるでしょう。

アニメ『小泉八雲のKWAIDANの世界』タイトルロゴ。「AI」の文字が強調されている(画像:DLE)
レア度は「秋アニメ随一」? 山陰地域以外の人も「怪談」の世界へ
ただし、ご安心ください。「怪談」とは言っても、怖すぎて夜に眠れなくなるようなことはありません。映像と声優・茶風林さんによる語りこそ本格的ですが、女子高生のようなキャラクター・紺霞(こんか)がナビゲーターとなり、番組の冒頭と終わりに登場してナビゲートしてくれます。かわいらしいルックスと親しみやすい語り口(声優が伊藤美紀さんというのも嬉しい!)で怪談の世界へと誘ってくれる紺霞ちゃんは、「実写ルック版」の放送でもなぜかアニメのままの姿で登場するという愛嬌も持ち合わせています。
この『小泉八雲のKWAIDANの世界』をさらに神秘的にしているのが、その放送形態です。本作のTV放送は、小泉八雲にゆかりの深い松江市を擁する島根県と、隣の鳥取県を放送エリアとするTSKさんいん中央テレビしかオンエアしていないのです(山陰地方にお住まいのアニメファンにとっては「謎のアニメ」でもないかもしれませんが)。
もっとも、山陰地域以外にお住まいの方は「FOD」と「TVer」などの配信サービスで視聴可能です。「アニメルック版」「実写ルック版」の両方を楽しむことができます。
AIが紡ぎ出す斬新な映像表現と愛らしいナビゲーター……小泉八雲の怪談をこれほどまでに現代的に楽しめる作品はほかにないでしょう。この最新型の「怪談の世界」に飛び込んでみませんか?
※アニメ『小泉八雲のKWAIDANの世界』は、TSKさんいん中央テレビで放送中。
【アニメルック版】は毎週木曜20:54から、【実写ルック版】は毎週金曜24:45から。TVer、FOD、U-NEXTなどの配信サービスでも視聴できます。
