「パワハラのイメージしかない」
豊田氏自身も就任会見に臨み「8年前、大きな大きな失敗をした」「至らなさ、未熟さを恥じながら生きてきたが、反省の上でゼロからスタートしたい」と深く頭を下げ、地道に党の政策作りに貢献したいという意欲を見せた。
豊田氏の復帰に対する世間の反応は、賛成と反対に真っ二つに割れている。「パワハラのイメージしかない」「弱い立場の人に強く当たる本質は変わらない」といった厳しい批判の声が上がる一方、「騒動後は反省して地道に頑張っていた」「知識や経験を活かせる場だと思う」という応援の声も存在する。
コメンテーターとして活動していた時期の物腰の柔らかい姿や、的確な分析力を評価する意見もある。豊田氏の就任は、参政党にとって政策立案能力の強化というメリットがある一方、党のイメージを損なうリスクもはらんでいる。
豊田氏が犯したパワハラという過ち
豊田氏の行為は、間違いなくパワーハラスメントであった。
いかなる背景や事情が存在したとしても、録音された暴言や元秘書たちが証言する事実が消えることはない。陰謀があった可能性を考慮したとしても、豊田氏自身の言動が正当化されることは決してない。
99の良い行いをして、1つの悪い行いをしたからといって、1つの悪事が許されるわけではない。
豊田氏が持つ厚生労働行政に関する深い知見や、卓越した政策立案能力は疑いようのない事実である。だが、有能であるという事実が、秘書に対する人権侵害行為を帳消しにすることはない。
能力の高さと人間としての過ちは、それぞれ独立した事象として評価されるべきである。良いことは良い、悪いことは悪い、両方の事実を冷静に認識する必要がある。
一方で、逆の視点もまた重要である。99の悪い行いをして、1つだけ良い行いをしたとしても、1つの良い行いの価値が消えるものではない。
豊田氏が犯したパワハラという過ちは極めて重大である。だが、その過ちを理由に、豊田氏が持つ専門性や社会に貢献しうる能力まで、全てを否定し抹殺することが果たして社会にとって有益なのだろうか。

