『Ultimate Party 2025』両国国技館(2025年11月3日)
○KONOSUKE TAKESHITA&武知海青vs樋口和貞&正田壮史×
TAKESHITAがIWGP世界ヘビー級王者としてDDTに凱旋。武知との初タッグで樋口&正田に激勝した。
DDT、AEW、新日本と3団体所属のTAKESHITAは今夏『G1 CLIMAX』を初制覇し、10・13両国でIWGP世界ヘビーを戴冠。前日の新日本11・2岐阜大会で後藤洋央紀を破って初防衛に成功し、勇躍、同王者として凱旋を果たした。TAKESHITAのDDT参戦は5・17大阪大会以来、半年ぶり。プロレス7戦目となった武知と初タッグを結成し、樋口&正田と激突した。
TAKESHITAと樋口の顔合わせで幕を開けると、すぐさま武知と正田が飛び出して激しいエルボー合戦を展開。武知がTAKESHITAの肩を飛び越えてフランケンシュタイナーを決めると、二人はトペ・コンヒーロを同時に発射した。樋口が強烈なチョップを叩き込んでも、武知はエルボー連打で対抗。正田が武知にミドルキックを連打し、TAKESHITAと樋口は壮絶なラリアット合戦を繰り広げた。
樋口のシットダウン・パワーボム、正田のミドルキック連発で劣勢となった武知は逆エビ固めに捕まったものの、何とかエスケープ。TAKESHITAが人でなしドライバーから投げ捨てジャーマンで正田をぶっこ抜くと、TAKESHITAと武知が同時にジャーマンを決めた。樋口がTAKESHITAとのラリアット合戦に持ち込み、ぶちかましを狙うと、武知がスワンダイブ式フォアアームで割って入って阻止。TAKESHITAに正田のチカラKOBUムキムキを決められても2カウントでキックアウト。ミドルキックを連打する正田を生エルボーで吹っ飛ばしたTAKESHITAはワガママ、レイジングファイヤーとたたみかけてトドメを刺した。
TAKESHITA&武知が初タッグで快勝。試合後、健闘を称え合い、TAKESHITAは樋口&正田と、武知は正田とそれぞれ握手。そしてTAKESHITAがパートナーの武知に右手を差し出すと、武知はその手を払った。表情が一変したTAKESHITAは一人で花道を引き揚げた。
武知とは別々にコメントしたTAKESHITAは「久しぶりにDDTで試合して、正田と樋口も久しぶりにやって、その2人の成長も大いに感じられたし。デビュー戦から気にして見ていた武知海青も彼がこれからプロレスラーとして歩んでいきたい道っていうのが見えたんで、すごく意味のある1試合だったなと思います」と実感。「こうしてIWGPのベルトを持って帰ってこれたし、AEWでもトップを狙ってるから、DDTのみんなに負けない活躍。一つひとつが励みになってるんだというのを今日の試合で見せられていたならうれしいです。樋口とは強さを高め合った一人なんで。まだまだおまえ行けるよって、試合で伝えたかった」と振り返った。
武知が握手を拒んだことについては「試合前から僕をリスペクトしてくれて『隣に立てるのがうれしいです』って言ってくれていましたけど、手を払った。そりゃそうよ。ここにIWGPチャンピオンがいるから。彼が僕の手を払ったってことは、僕と戦いたいってことでしょ?」と解釈。「試合をして、隣にいて、目の前で僕の戦いを見て“TAKESHITAと戦いたい"と思ったから手を払った。それはなぜか。武知海青がプロレスラーになったから。武知海青はプロレスラーですよ」と評した。
一方、武知は「TAKESHITA選手とタッグを組めたとのは、すごい財産になったかなと思います。近くであんな素晴らしい選手と一緒に戦えるって、まずないことだと思うので。新人の僕が、こんなに素晴らしいステージでタッグを組ませてもらって本当にうれしかったですし、やっぱり近くで見てると、すさまじく大きな背中を感じて、すごく助けられました」と刺激を受けた様子。「でも、やっぱり最後は握手をするというよりかは“いつかこの人と戦ってみたい"っていう気持ちがちょっと勝っちゃって、握手できなかった。またいつか同じリングで戦える日が来たら、ちょっとでも成長した姿を見せられるように、日々のトレーニングから頑張りたい」と将来の対戦を見据えて誓うと、「今年入団したばかりで試合数も少ない中、こうやって多くの方に見ていただいたり、応援していただいたりするということは、いい意味で期待してもらっていると思うので。その期待を裏切らないように、精いっぱい一つひとつの試合を大切に頑張っていきたいです」と意欲を見せた。
【樋口の話】「TAKESHITAとか武知海青とか注目されてるし、すごいのも分かってるけど、こいつにも注目してやって。ハリマオもシャーデン(フロイデ・インターナショナル)もこれからです。次は負けないから」
【正田の話】「武知海青に指名されて、そこにTAKESHITAさんもいて。武知さんに対してはうらやましく思うし、今まで負けて来て悔しいなって思ってたし。TAKESHITAさんには憧れの気持ちもあって。その壁を壊したくて挑んだけど、TAKESHITAさんも前に戦った時より何倍も進化してるし。僕も進化してるつもりだったけど、まだまだ足りないって。でも今回の負けは悔しい負けではあるけど、マイナスではなく、自分のレスラー人生にとって、ポジティブな負けになったと思ってます。前向きにTAKESHITAさんと武知海青にやり返しにいきます」

