MotoGPオーストラリアGPでチーム史上初勝利を果たしたトラックハウス・レーシング。彼らは”アメリカンチーム”としての存在感をより確立したいと考えている。
トラックハウスはアメリカのNASCARカップシリーズで活躍してきたが、2024年に急遽RNFレーシングチームの参戦枠を引き継ぐ形でMotoGPへ新規参戦することが決まった。
トラックハウスは、MotoGP参戦当初は星条旗カラーを施して、そのルーツをこれでもかと示しており、2025年シーズンに向けてはアメリカ人ライダーの起用も噂されていた。
最終的にはラウル・フェルナンデスと小椋藍というラインアップとなったが、2年目にチームは大きな進歩を見せた。10月に行なわれたオーストラリアGPでフェルナンデスが初勝利し、チームランキングではホンダを上回ったのだ。
そんなトラックハウスのチーム代表を務めているダビデ・ブリビオは、アメリカのチームとしてのメンタリティ、そして“勝利の文化”をチームに根付かせたいと考えている。
「私が(2024年2月に)チームに加わった時点では、チームはまだ立ち上げ段階だった。もちろん前身チーム(RNF)のベースはあったが、トラックハウスが目指しているのは“トラックハウス文化”の確立、つまり勝者のメンタリティを根づかせることだった」
ブリビオはmotorsport.comにそう語った。
「我々はアメリカンチームだ。そのアイデンティティをより強く、より明確に打ち出していきたいと思っている」
「トラックハウス自身もMotoGPという世界を学んでいる途中であり、その上で自分たちの戦略や考え方を落とし込もうとしている最中だ。今は“進化の過程”にあるんだ」
オーストラリアGPでのフェルナンデスの初優勝は、チームにとっても記念すべき瞬間だった。これまでチームとしては5位以上の結果を記録したことがなかったところに、一足飛びで優勝を果たしたからだ。
ブリビオ代表は今後数年間、上位を走る事を目指すチームにとって、この結果が大きな自信に繋がってくると語った。
「トラックハウスはまだ2年目のチームだから、これは我々にとって非常に重要な結果だ」
「チームとして我々はとても歴史が短いが、もうレースで勝利できたというのは大きな成果だ。トラックハウスの全員が誇りに思っている。我々はNASCARのチームでもあり、MotoGPチームでもある。NASCARでは今年6勝し、MotoGPでも1勝を挙げたんだ」
「今回の結果がラウルだけではなく、チームにさらなるモチベーションを与えてくれることを期待している」
「もちろん、MotoGPで勝つことは難しい。しかし我々の目標は上位でさらに争うことだし、トップチームと争ってチャンスがあればそれを掴み取ることなんだ」
「しかし、それが重要なんだ。そして今回の勝利は、我々に今後更に自信を与えてくれる」
トラックハウスの勢いを後押ししているのは、マシン供給元のアプリリアとの密接な関係だ。
2024年シーズンはミゲル・オリベイラのみがシーズン開幕からファクトリースペックのRS-GPを使用し、中盤からフェルナンデスもアップデートを受けた。一方で2025年は開幕から両ライダーがファクトリースペックのマシンを使用している。
「アプリリアとの協力関係には非常に満足している」とブリビオ代表は言う。
「我々はファクトリーマテリアルと同じ装備を持っていて、特に今季はファクトリーチームと全く同じバイクを使っている」
「最新仕様に更新されるまで数戦は必要だったが、今では完全に同じ素材を使用し、十分なサポートを受けているんだ」
「アプリリアのエンジニアたちは我々のガレージにも常駐しており、レースの合間にはファクトリーに戻ってデータ分析を行なっているエンジニアもいる」
「ファクトリーとダイレクトにつながっているんだ。一緒にミーティングも行なっている。我々のエンジニア達は今日も一緒にミーティングをしていたよ。上手く仕事が進められている。我々はアプリリアの一員だと感じられるんだ」

