営業スキルはすべての職種に通ずる——営業経験がキャリアにもたらす価値とは
——営業職を経験することで今後のキャリアにどのような価値をもたらすのか、パラナビ読者の女性は気になるところだと思います。
女性に人気のオフィスワークは、販売など他職種から転職したいと考えている人も多いと思うのですが、その中で未経験からでも最もチャレンジしやすいのは間違いなく営業職だと思います。オフィスワークにおいて、人数規模が大きいのは営業職と事務職です。
加えて、売上を創出する営業職はどの会社にとっても不可欠な存在でありながら、常に人手不足でもあり、採用の門戸が開かれていることの多い職種なんです。ですから、まずオフィスワーカーとしての経験を積むのであれば、明らかに間口が広いのが営業職です。
また営業の未経験者は、お客様から「お金をもらう」ことにすごく臆病になってしまいます。とくにクリエイティブ職種の方などが苦手意識を持つ部分でありますが、それはお金をもらい慣れていないからです。営業職で培われる「お金をもらう」という経験は、社会でお金が循環する仕組みを理解する上でも重要なことだと思います。
ビジネスパーソンのスキルをピラミッド状で表すとすると、営業スキルはその土台となる能力です。営業経験を通じて得られるのは、ビジネスパーソンとしてすべての職種に通ずる本質的な能力であり、最初に通るべき職種であるとも私は考えています。たとえば、採用担当者が求職者に自社の魅力を伝えることも、広報がメディアに自社を取り上げてもらうための働きかけも、突き詰めれば「営業行為」と変わらないでしょう。
——後編では、女性におすすめの営業職や、AI時代の営業職に求められるスキルについて、詳しく聞いていきます。
梅田 翔五(うめだ しょうご)●株式会社セレブリックス キャリア&リクルーティング事業本部 部長代理。東京都八王子市出身、上智大学経済学部経営学科卒業。大手製薬メーカーで営業としてキャリアをスタート。ダンススタジオの経営、大手人材紹介会社でのCAマネージャー、SaaSスタートアップでのセールスマネージャーを経て、株式会社セレブリックスへ入社。営業職特化の転職エージェント「SQiL Career Agent」の立ち上げを担い、現在はキャリア&リクルーティング事業本部 部長代理として営業職採用領域を統括。X:@job_and_life
