こまめなスキンケアは必須ですが、「ベタつくハンドクリームは苦手」という声も多いですよね。
今回は、夏に手が乾く理由や、おすすめの成分など、夏場のハンドケアについて、あんしん漢方薬剤師の山形ゆかりさんに解説いただきます。
なんで?夏でも手が乾く理由とは

夏の手の乾燥は、季節特有の環境要因が関係しています。
まず挙げられるのが、「紫外線ダメージ」です。
紫外線は皮膚のバリア機能を弱め、外的刺激に敏感な状態を招き、結果として乾燥を引き起こしやすくなります。
紫外線には「UV-A」「UV-B」があり、UV-Aは肌の深部に届いてハリや水分保持に関わる成分へダメージを与え、UV-Bは肌表面の乾燥や炎症の原因に。
さらに、高温多湿で汗をかきやすい時期は、肌表面に残った塩分が刺激となり、肌トラブルの原因になることがあります。
加えて、夏に欠かせない冷房は空気中の水分を奪い、室内を乾燥させるため、手肌の潤いが低下。
適切なスキンケアを怠ると、これらの要因が重なって乾燥が悪化しやすくなります。
必要最低限、押さえておきたい成分は5つ!

手の保湿にはハンドクリームが欠かせません。
クリームの成分を確認し、それぞれの特性や向き・不向きを踏まえて、ご自身に合ったものを選びましょう。
なお、乾燥が治まらず、セルフケアでも改善がみられない場合は、早めに皮膚科の受診をおすすめします。
主な成分の特徴は以下の通りです。
水+多価アルコール(グリセリン/BG/DPG)
角層に水分を届けて潤いを保ちます。なかでもグリセリンは浸透度が高く、乾燥が気になるタイプの手荒れに向いています。
セラミド(NP/NG/AP/EOP など)
角層細胞間脂質を補い、バリア機能のサポートに役立ちます。敏感肌傾向の方におすすめです。
ヒアルロン酸Na or PCA-Na/乳酸Na
高い保水力で角質に潤いを与えることで、みずみずしさを保ちます。軽い仕上げ膜(ジメチコンなどのシリコーン)
撥水性があり、水仕事が多い方に適しています。保湿そのものの力は弱いため、潤いケアの仕上げに使いましょう。
