FIAとフォーミュラEは、11月5日(水)にシーズン13(2026-27年)から使用される次世代マシン『Gen4』をお披露目した。
フォーミュラEは先日、バレンシアでシーズン12(2025-26年)に向けたプレシーズンテストを終えたばかりだが、シーズン13からは第4世代のマシンが導入される。これがGen4だ。
フォーミュラEが現在使用しているGen3 Evoは、最高出力350kw(約476PS)、前後で合計600kW(約816PS)の回生を可能とする。最も特徴的なのは、予選デュエルや決勝スタート時、アタックモード使用時にのみ4輪駆動化し、フロントのジェネレーターがモーターとしても働く点だった。
次世代マシンのGen4はさらに一歩進化し、最高出力は600kW(約816PS)、回生能力は700kW(約952PS)まで向上。アクティブディファレンシャルを備え、従来の予選や決勝レースの特定のフェーズだけでなく、常時四輪駆動となる。
空力面は完全に再設計され、ダウンフォース増加だけでなく効率向上も図るソリューションが採用された。フロントウイングにはホイール周囲の気流を誘導する開口部が設けられ、リヤウイングはF1など他シリーズにも見られるデザインを採用。さらにトラックに応じて低ダウンフォースと高ダウンフォースの2種類のセットアップが使用できる。
フロアはダウンフォース増大のため拡大され、コクピット側面には2本のチャンネルが刻み込まれている。これらはホイール周辺の構造と連動し、気流を誘導する。特にリヤホイール付近のチャンネルは空気をディフューザー上部へ導き、その効率を高める。
結果的にGen4のトップスピードはF2マシン以上、加速性能はGen3 Evoから引き続きF1を凌駕することになる。レースに必要なエネルギーの40%を回生し、100%リサイクル可能な素材で製造され、パーツの20%がリサイクル材料でできているという。
そして既報の通り、ハンコックに代わってブリヂストンがタイヤサプライヤーとなる。1000kgを超えた車重を支え、高い出力とダウンフォースに耐えられるタイヤをフォーミュラEに供給する
フォーミュラEは、Gen4について「今日のパイオニアと明日の次世代の才能のために」設計されたと主張。最高にエキサイティングなホイール・トゥ・ホイールのバトルを約束している。
Gen4はFIAとフォーミュラEによる初期テストとしてすでにシーズン中のテストとレースの総距離を上回る8000km以上を走行。準備が整い次第、各メーカーにマシンが供給され、開発プロセスが進められていくという。各メーカーはこれまで培ってきたパワートレインとエネルギー管理の専門知識を活かし、選手権デビューに向けてマシンの性能を極限まで高め、微調整を行なう。
フォーミュラEのCEOであるジェフ・ドッズは、「Gen4は単なるレーシングカーではない」と述べた。
「電気自動車レースにおける10年以上の進歩、革新、そして野望を体現している。FIAと共同開発したこのマシンは、我々がこれまでに製造した中で最も先進的で、要求が厳しく、持続可能なマシンであり、パフォーマンスと環境への責任の可能性を再定義するものだ」
「Gen4により、フォーミュラEは世界で最も先進的なスポーツ、そしてレースの真のパイオニアとしての地位を強化できる」
フォーミュラE選手権の共同創設者兼ディレクターであるアルベルト・ロンゴは、「Gen4は、明日のパイオニアのために設計されている」と付け加えた。
「600kWのパワーからアクティブ全輪駆動に至るまで、新たな技術力は、ドライバーにとってかつてないほどの試練となるだろう。このマシンは、ホイール・トゥ・ホイールのバトルと純粋なレーシングアクションのために設計されている」
「FIAと協力して、最も習得が難しいフォーミュラEカーを開発した。世界中のファンに、このマシンがどんな素晴らしいレースを見せてくれるのか、今から楽しみだ」

