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大幅パワーアップのフォーミュラE次世代車両『Gen4』。足元支えるブリヂストンタイヤ、将来的にスリック化の可能性も?

大幅パワーアップのフォーミュラE次世代車両『Gen4』。足元支えるブリヂストンタイヤ、将来的にスリック化の可能性も?

フォーミュラEは、次世代マシン『Gen4』が導入されるシーズン13(2026-27年)からブリヂストンタイヤを使用する。少なくともまずは、従来通り全天候型のタイヤを使うことになるようだが、将来的なスリックタイヤ化の可能性は否定されなかった。

 Gen4マシンはGen3 Evoから一気にパワーアップ。最高出力が350kWから600kWまで引き上げられ、Gen3 Evoでは一時的だった四輪駆動が常時化されている。

 当然、その足元を支えるブリヂストンタイヤには、F1マシン以上の加速を実現する絶大なパワーに耐えることができ、幅広いコンディションで機能するタイヤが求められることになる。

「タイヤは、ご存知の通りモータースポーツにおける第一の性能要素だ」

 FIAシニアサーキットスポーツディレクターのマレク・ナワレツキは、Gen4の発表に先立って行なわれた取材会でそう語った。

「ブリヂストンとの新タイヤ開発におけるこれまでの協力関係には非常に満足している。これは、ブリヂストンが我々のチームと共に直面している新たな挑戦と言えるだろう。新しいマシンに最適化されたタイヤには、より厳しい課題を課すことになる。出力向上、ダウンフォース増加、そしてコーナリング時の高速化により、異なるタイプのタイヤが必要となる」

「ブリヂストンとのロードマップで定義しているのは、エネルギー効率を損なうことなくタイヤ性能を向上させ、ラップタイムを改善するという目標だ。これが現在の我々の取り組みである」

 そしてナワレツキは、タイヤの作動範囲も大幅に改善される見込みだと付け加えた。

「現時点で言えるのは、タイヤが効率的に作動するパフォーマンスウインドウ、つまり作動条件の範囲がすでに大幅に改善されるということだ。ただし繰り返しになるが、具体的な数値をお伝えするのは難しいだろう」

 またフォーミュラEのCEOであるジェフ・ドッズは、ブリヂストンとの関係についても語った。

「ブリヂストンとの関係については非常に良好だと言える。つい先月も日本を訪れ、ブリヂストンCEOである石橋(秀一)氏と会談し、今後のパートナーシップについて長時間にわたり議論した。彼は(1月1日の)退任を発表されており、後任の方もその会議に同席していた」

「当然ながらバランスを慎重に取る必要がある。ブリヂストンは現在、FIAと独占的に協力し、次世代タイヤを開発中なんだ。私の知る限り、彼らはこの任務を見事に遂行している」

 ナワレツキは、Gen4マシンはシミュレーションの結果、Gen3 Evoと比べて大幅にラップタイムが向上していると明かしたが、まだ開発段階にあること、これまでのマシンとは特性が異なることもあって、具体的な数値は明かさなかった。

 そんな状況下で、スリックタイヤ導入は考えなかったのかと質問が飛ぶと、ナワレツキは検討対象であると認めた。

「スリックタイヤは常に検討対象となっている。だから使用しないとは言わないが、将来的にどのようなアプローチが適切かについては、まだ調査中と言える。しかし当面は、使用範囲が比較的広い現在のタイヤを維持したいと考えている」

 一方でドッズCEOは将来的なスリックタイヤ使用にポジティブな返答をした。

「選手権のプロモーターとして、我々はシミュレーションを目にし、興味深く観察している。既に確認している範囲では、ラップタイムの飛躍的短縮、つまりその差はかなり顕著なものになるだろう」

「特に高品質なセッティング下でのラップタイムがどれほど速くなるかを見れば、多くの人々が衝撃を受けるはずだ。同時にメーカー各社がこのプロセスで生み出す差異にも非常に期待している。シミュレーション上の改善は確認できても、メーカーが実際に手を加え魔法をかけるまでは全容は見えない」

「タイヤ面では、我々のシリーズがロードタイヤでレースしながら、こうした性能向上を効果的に実現できていることに満足している。これはタイヤメーカーパートナーにとって極めて重要だ。彼らは大量のタイヤ販売を望んでおり、パワートレインメーカーと同様に、タイヤセットアップ内で開発・テストした技術がEV向け市販タイヤに還元される可能性があるからだ」

「とはいえ、いずれスリックタイヤを履いた本格的なフォーミュラEマシンがレースに出場する姿を見れなかったとしたら、私は驚くだろうね」

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