
“個性”を持つことが当たり前となった世界で、ヒーローを目指す少年・緑谷出久(CV:山下大輝)の成長を描く物語「僕のヒーローアカデミア」。TVアニメ最終章となる「FINAL SEASON」(毎週土曜夕方5:30-6:00、読売テレビ・日本テレビ系/ABEMA、ディズニープラス・FOD・Lemino・TVer・Huluほかで配信)。10月18日に放送された第3話は、オールマイトの危機に、心停止から復活を遂げた爆豪勝己(CV:岡本信彦)が駆けつける、作画とドラマが頂点に達した「ラスボス!!」。(以下、ネタバレを含みます)

■爆豪復活!デクとオールマイトを救う!
オールマイト(CV:三宅健太)の絶体絶命の危機に復活した爆豪。その直後、デクと一瞬のアイコンタクトののち、爆豪はデクの元へと飛ぶ。デクが持つ“個性”のひとつ「変速」によって一気に加速してオールマイトの元へと参じた爆豪は、オール・フォー・ワン(AFO/CV:神谷浩史)の手からオールマイトを救出することに成功する。かつてサー・ナイトアイ(CV:三木眞一郎)から“逃れられない死の運命”を告げられていたオールマイトだったが、その運命がねじ曲がった瞬間でもあった。
この土壇場での爆豪の復活と、デクとの言葉を交わさない連携プレーが炸裂。一瞬の迷いもなくデクの元へと飛んでいき、デクの手を握ってそのまま高速回転、デクの「変速」で推進力を上げ、完璧なタイミングでの「爆破」で超スピードを実現してみせた。これにはSNSでも「デクがかっちゃんを投げて、かっちゃんがオールマイトを助ける…最高の連携プレーじゃん!」「無言でアイコンタクトだけで通じ合ってるの、幼馴染の絆を感じてエモい」「多くを語らないのが逆にかっこいい」など、感動と興奮の声がかず多く寄せられていた。
またこの救出劇は、オールマイトの運命を捻じ曲げた瞬間であることにも注目だ。実際に救ったのは爆豪ではあるものの、それを可能にしたのは、ナイトアイがかつて言っていたように「未来を望むエネルギー」で、つまりそれは、世界各地でTV中継を観ながら想いを送っていた人々のエネルギーの結集でもあったのだろう。“想い”、“祈り”という、本作を通じて描かれてきた大切なテーマたちが、目に見える形となってオールマイトの命を救う結末に至ったという意味でも、大きなハイライトだった。

■オールマイトへの想いが溢れる最高の笑顔
オールマイトを救けた爆豪の体内から現れたのは、瀕死の状態のエッジショット(CV:鎌苅健太)だった。彼は“個性”「紙肢」で爆豪の体内に入り込み、自らの命を削る奥義で破壊された心臓や肺を縫合していたのだ。爆豪はエッジショットにお礼を言い、オールマイトから、彼の腕に残されていたサポートアイテムの残骸を受け取る。「こんなものしか…与えてやれないが…」というオールマイトの言葉に笑顔を見せると、AFOの元へと飛び立つのだった。
心肺停止状態にあった爆豪が復活したのは、エッジショットの命を削る治療によるものだった。自らの死を覚悟しながら爆豪を救うエッジショットは、「俺は繋いだだけだ」と語るが、次代のヒーローに未来を託す自己犠牲の精神はヒーローの極みとも言える。そんなエッジショットの献身に対し、爆豪もまた「生かしてくれてありがとう、先輩」と、らしくない素直な感謝の言葉を口にする。この一連のやり取りにはSNSでも「エッジショットさん、かっこよすぎる…」「かっちゃんが『先輩』って呼んだ…泣いた」「ヒーローたちの覚悟が凄まじい」と、感動の声が殺到した。
またここでは、オールマイトと爆豪の絆にも注目。「大丈夫か…!?」と問いかけるオールマイトに対し、「こっちの台詞じゃ!」と返す爆豪。ぶっきらぼうではあるが、彼のことを心から心配する優しさが滲み出ているし、オールマイトの腕のサポートアイテムを受け継いだ際には少年時代に戻ったかのような屈託のない笑顔を見せるなど、長年にわたって複雑な想いを抱えていたからこそ感動を呼ぶシーンとなっている。このやり取りにはSNSでも「この笑顔が尊すぎる…」「腕のパーツを受け継ぐ演出、泣いた」と、二人の絆の深さに感動する声が多く寄せられた。

■覚醒した爆豪、AFOを追い詰める!?
ついにAFOと一対一で対峙する爆豪。死柄木弔 (CV:内山昂輝)との戦いで何かを掴みかけていた爆豪は、体中を駆け巡る痛みをトリガーに、誘爆による驚異的なスピードと攻撃力を生み出し、「俺がラスボスだ」とAFOに襲いかかる。そんな爆豪の姿に、当初こそ「石ころ」と見下していたAFOも、次第に苛立ちを募らせていく。圧倒的な手数を誇る爆豪に押されていくなかで、彼の脳裏に浮かんだのは、ワン・フォー・オール2代目継承者の姿。それは、自分の手から弟を奪った男であり、AFOがもっとも憎むべき相手だった。思わず「駆藤!」と、2代目の名前を叫ぶAFOに対し、爆豪は「俺ァ爆豪のかっちゃんだ!」と応えるのだった
終盤は、爆豪のヒーローとしての覚醒と、AFOの隠されたトラウマが描かれるクライマックス。死柄木戦を経てさらに進化した爆豪のスピードはAFOを軽く凌駕しており、さらには「俺がラスボスだ、オール・フォー・ワン!」や「アイツに拭えねーもんは こっちで拭うってなぁああ!」「俺まだ、おまえに、追いつけるかな」など、アツすぎるセリフのオンパレード。爆豪の覚醒と追い込まれていくAFOが描かれたこのバトルは、作画クオリティの高さもあいまって、シリーズでも屈指の名シーンとなっている。このあまりにアツい展開にはSNSでも「最高の主人公はデクだけど、最高のヒーローは爆豪だ」「かっこよすぎて鳥肌が止まらない」と、絶賛の嵐が巻き起こった。さて次回「敵<ヴィラン>」は10月25日に放送済み。次回のレビューもお楽しみに。
◆文/岡本大介

