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「10年ぶりに本が読めて涙が出ました」 “AI搭載”の網膜インプラント 失った視力を取り戻す実験に成功【海外】

「10年ぶりに本が読めて涙が出ました」 “AI搭載”の網膜インプラント 失った視力を取り戻す実験に成功【海外】

ケーブルもバッテリーも不要 光で動く「ワイヤレスの眼」

 PRIMAの最大の特徴は、完全ワイヤレスであること。電池もケーブルもなく、外の光(赤外線)で動く仕組みです。自然に残っている周辺の視界と人工的に作られた中心視野を組み合わせて使えるため、世界を立体的に感じることができます。

 開発者のダニエル・パランカー博士はこう語ります。

「これまでの人工眼は光があると感じるだけでした。PRIMAは何が見えているかを理解できるようにします。人間の目とAIが手を取り合った、新しい視覚なんです」

 現在のPRIMAは白黒の映像を再現しますが、研究チームはカラー表示や細かい形の認識を目指しています。新しいチップでは画素数を10倍に増やし、よりくっきりした映像を再現できる見込みです。「次の目標は顔の表情が分かること」とパランカー博士は話します。

 もしそれが実現すれば、家族の顔を見て笑い合える──そんな当たり前の日常が、もう一度取り戻せるかもしれません。

AIインプラントで見えない人に“見える人生”を

 PRIMAは、さまざまな網膜疾患に応用できる可能性があります。この研究には、スタンフォード大学をはじめ、ヨーロッパやアメリカの医療機関が参加しています。AIと人間の神経をつなぐ技術は、まだ始まったばかりです。この小さなチップが生み出す光は、見えなくなった人の人生を再び照らす希望の光となるかもしれません。

この研究は、2025年10月20日付の『The New England Journal of Medicine』誌に発表されました。

配信元: ねとらぼ

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