『KING OF GATE 2025』後楽園ホール(2025年11月6日)
トーナメント1回戦 ○吉岡勇紀vs菊田円×
吉岡が棚橋弘至直伝のハイフライフローでドリームゲート王者・菊田を撃破。3年ぶり2度目のKING OF GATE優勝に向けて好発進を遂げた吉岡は「DRAGONGATEのエースになるのはこの俺、吉岡勇紀だ!!」と力強く宣言した。
3年ぶり優勝を狙う吉岡はシリーズ開幕前に新日本プロレスのジュニアタッグリーグに出場。ハイフライフローを伝承された棚橋とのタッグも実現し、激励されると、ハイフライフローの直接指導も受けた。11・3大阪大会ではドラゴン・ダイヤと保持していたツインゲート王座から陥落。巻き返すべく、今年は32人参加のトーナメント形式で行われるKING OF GATE開幕戦に臨んだ。
1回戦の対戦相手は史上初となるドリームゲート王者としての優勝を狙う菊田だ。2人はD'Courageで共闘していたものの、菊田が5・5愛知大会の金網マッチで反旗をひるがえし、吉岡を髪切りの刑に処した。その後も激しい抗争を繰り広げてきた2人が注目の一騎打ち。今年は32人参加のトーナメント形式で行われるKING OF GATE1回戦屈指の注目カードとなった。
両者は2023年7月の神戸ワールド大会でドリームゲート王座を懸けて対戦。この時は同門対決となったが、正攻法の末に菊田が勝利しており、握手で終わっていたが、今宵は生々しい感情がぶつかる戦いとなった。
菊田は強引に吉岡を場外に投げ捨てると、床直撃のボディスラムを強行してリングアウト寸前に追い詰めて先手。その後も菊田のパワフルな攻撃やラフファイトが際立ち、笑みを浮かべて吉岡のチョップを受け止める場面も。盤石のファイトで王者が優勢に試合を進めた。
歓声を受けると、何度も必死の反撃を見せた吉岡だったが、ペースを握ったかと思われても、そのたびに菊田のパワーファイトに押し切られてチャンスを掴めない。序盤から狙われた腰を攻撃させると苦もん。苦闘が続いた。
それでも抵抗を止めない吉岡は大技合戦に持ち込む。串刺しラリアットを食らってもデスバレーボムで応戦。MDKで叩きつけられても意地のブレーンバスターでやり返し、ラリアットの相打ちが続いて両者大の字に。先に立ち上がった菊田から「立ってこいよ!」と挑発されると、真っ向からせめぎ合うが、吉岡はジャンピングヒップアタックをキャッチして起死回生のバックドロップでぶん投げると、バトルフックからハイフライフローへ。
これを剣山で迎撃した菊田は豪快なヒップアタックで吉岡を吹き飛ばし、高速パイルドライバーで真っ逆さま。ラリアットを3連続でぶち込むと、「終わりだ、吉岡」と満を持してのローリングラリアットで仕留めにかかる。しかし、これをかいくぐった吉岡は、ジャンピングヒップアタックを食らっても止まらず、ジャーマン、バトルフック、変型キークラッシャーと怒とうの大技攻勢へ。そして、最後は長距離ハイフライフローがさく裂。こん身の一撃でドリームゲート王者を沈めた。
棚橋から教えを受けて完全に自分のものにしたハイフライフローで、吉岡がドリームゲート王者・菊田から会心の勝利。「どうだ、どうだ、どうだ! これが俺の実力だ!」でマイクで吠えると、後楽園ホールは大「吉岡」コールに包まれる。さらに、吉岡は「あんなヤツに勝っただけで俺は満足なんかしねえぞ。俺が目指すのは2回目のKING OF GATE優勝だ。来月、ここ後楽園ホール、12月3日、準決勝、決勝とある。ここから全部勝って、必ず俺はここに戻ってくるぞ!」と予告した。
7・13神戸ワールド大会では棚橋から「エースになれよ」と鼓舞されていたが、その言葉に返答するかのように、吉岡は「絶対絶対、絶対に! KING OF GATEを制覇して、俺の年にしてやる。DRAGONGATEのエースになるのはこの俺、吉岡勇紀だ!!」と絶叫。自信に満ちた表情でKING OF GATE開幕戦を締めくくった。
11・16富士大会で行われる2回戦では、1回戦「U-Tvs他花師」(11・13露橋)の勝者と対戦する。決勝までは12興行を予定されており、過酷なシリーズとなるが、吉岡は「ここから11月、怒涛の連戦はあるかもしれないけど、俺はぜってえ生き残ってやるからな。絶対にエースになるために俺には優勝しかねえんだ」と自らに言い聞かせるように誓っていた。
【吉岡の話】「見ての通り俺がKING OF GATE 1回戦、菊田円を潰してやったぞ。でもな、あいつを潰したところで俺は満足なんかしてねえぞ。2回目の優勝のために俺は来月12月3日、後楽園ホールに絶対返ってくるんだ。ここから11月、怒涛の連戦はあるかもしれないけど、俺はぜってえ生き残ってやるからな。絶対にエースになるために俺には優勝しかねえんだ」

