9月21日、東京世界陸上は国立競技場で最終日を迎えた。この日の午前セッションに前日の男子4×100メートルリレー予選の救済レースが行なわれ、パリ五輪銀メダルの南アフリカが前日と同じメンバーで単独走。決勝進出ラインの38秒34を目指したが、0秒3届かなかった。
20日の予選は日本と同じ2組だった南アフリカは、バトンがつながらず途中棄権の憂き目にあった。だが、そのあと同じく途中棄権となったイタリアの影響を受けたとして、大会を主催する世界陸連(WA)は救済措置で再レース実施を決定した。
救済レースでの南アフリカの決勝進出条件は、タイム下位通過したフランスの38秒34以内を上回ること。21日の午前10時33分に決勝進出をかけた運命の号砲が鳴った。
競う相手もいない、トラックにたった1か国だけの単独走は異様にみえたが、国立競技場からは選手たちの背中を後押しするような声援が飛んだ。南アフリカは1走目からスムーズなバトンパスで激走。ゴールを駆け抜けたが、結果は38秒64。進出ラインに0秒3届かず、選手らは頭を抱えてガクっと肩を落とした。
レース後、決勝進出を逃した結果について選手たちは、「少し残念ではあるけど、顔を上げて前に進み続けなければならない」と前向きなコメントを残した。
急転直下で決まった救済レース。調整が難しかったというが、選手たちは日本のファンから予想もしない多くの声援をもらったことに深く感動した。「日本の観客の雰囲気はとても素晴らしいよね。昨日、そして今日と僕たちはそれを本当に実感したよ。とても熱狂的だし、誰に対しても温かい声をかけてくれて夢中になって応援してくれる。今まで経験した中で最高のファンのひとつだよ」と、声援に感謝を述べた。
ただ去り際には、「決勝には進めなかったけど、また次の大会に集中するよ。ただ、誰かと競い合って走りたかった。それも陸上競技だからしょうがないけど、与えられた状況でやっていくしかない」と話し、悔しさをにじませた。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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