『両国アフター〜It's a wonderful battle〜』新宿FACE(2025年11月6日)
○KONOSUKE TAKESHITAvsアントーニオ本多×
IWGP世界ヘビー級王者・KONOSUKE TAKESHITAが“恩師"と慕う本多との一騎打ちに涙の勝利。11・30後楽園大会で青木真也とのシングル対決が決まった。
2014年、本多を総監督として、竹下幸之介、トランザム★ヒロシによるユニット「ハッピーモーテル」が結成された。その後、遠藤哲哉も合流。同年7月には本多、竹下、遠藤のトリオでKO-D6人タッグ王座を戴冠した。その後、遠藤が離脱し、2017年に同ユニットは解散。この日、2018年以来、7年ぶりとなるTAKESHITAと本多のシングル戦が実現した。
試合はオーソドックスなレスリングの攻防から、本多がトペを発射。リングに戻る際、サードロープに足をひっかけてヒザを強打しながらも、創作昔話ごんぎつねからサミングを狙った。TAKESHITAが阻止しても、本多のセコンドに就いていたヒロシが飛び込んで払い腰で援護射撃。本多はシャイニングごんぎつね、延髄斬りから“盟友"高梨将弘の得意技タカタニックを繰り出した。
TAKESHITAは2カウントでキックアウト。人でなしドライバーで逆襲すると、ワガママはとどまってしまう。ナックルの打ち合いから、TAKESHITAは生エルボーでトドメを刺そうとしたが、これも踏みとどまった。それでも最後は本多の得意技バイオニックエルボーでお株を奪うと、レイジングファイヤーで3カウントを奪取した。
試合後、TAKESHITAは「今のファンの人は知らない人も多いと思いますけど、僕たちDDTの歴史上、一番人気のないユニットを組んでました。あの時、華やかな20代前半を逃した代わりに、監督からもヒロシからもプロレスで大切なものをたくさん教えてもらいました」と回想し、「今、米国でも新日本でも、その時の教えを忠実に守って試合してます。ハッピーモーテルがあったから、今の僕があると思ってるので、本当にありがとうございました」と涙ながらに本多に感謝した。
一方、本多は「私は特に何もしてあげられなかったと思ってます。私が至らないものだったから。だがしかし、その言葉が聞けて良かった。やっぱ人気なかったね。それをバネにタケちゃんは外の世界で大活躍してると思うけど。こんな俺でも世界のTAKESHITAとこうやって試合して、これだけの素敵なお客さまに見に来ていただける。だから、俺は世界一幸せなんだ! ありがとう」と涙で返した。
最後にTAKESHITAは「今日の1試合もまた糧に、IWGP王者として1・4東京ドームも戦うし。それは全部、DDT、特に本多さん。あなたが教えてくれたプロレスを愛するということを、これからも大事に胸に戦っていきます」と誓った。
バックステージでTAKESHITAは「僕のプロレス人生のなかで、何一つムダなことはなかった。今このベルトがここにあるのも、プロレスを愛したからこそ。そのプロレスを愛するということを教えてくれたのが本多さん。すべての昔話が今の僕を作ってるので。今日は僕自身のために試合をしました」と感慨深く語った。そして「DDTではもう一つ。また違った形で強くなることを教えてくれた選手がいます。青木真也、久しぶりにシングルやりましょう」とアピール。青木も11・3両国大会での試合後、「久しぶりにTAKESHITAに触れてみたい」と発言していたことで、11・30後楽園大会での一騎打ちが決まった。両者のシングル対決は2022年1・3後楽園大会以来、約4年ぶりとなる。
この後、TAKESHITAは11・8福岡、11・9熊本両大会にも出場。2022年4月に渡米して以降、3年7ヵ月ぶりにDDTの地方巡業に参加する。
☆11/30(日)東京・後楽園ホール『BE AMBITIOUS〜秋闘乱舞〜』10:30開場、11:30開始
▼スペシャルシングルマッチ
青木真也
vs
KONOSUKE TAKESHITA

