現地時間9月16日、NBAレジェンドのゲイリー・ペイトン(元シアトル・スーパーソニックス/現オクラホマシティ・サンダーほか)が、フィリピンのマニラにあるコンセプトストア“vivo”の10周年記念イベントに登場し、現地のファンと交流した。
オレゴン州大出身のペイトンは、193㎝・86㎏のPG(ポイントガード)としてNBAで17シーズンをプレー。1990年代中盤からリーグ有数の司令塔となり、ドライブやジャンパーに加え、高さを駆使したポストプレーから得意のスクープショットを幾度も決めてきた。
ペイトンはオールスターとオールNBAチーム、オールディフェンシブチームにそれぞれ9度選出。1995-96シーズンには最優秀守備選手賞にも輝いた名ディフェンダーとして“The Glove”の異名でも知られ、現役終盤の2006年にはバックアップPGを務めてマイアミ・ヒートの球団初優勝にも貢献した。
2013年にバスケットボール殿堂入り、2021年には75周年記念チームに名を連ね、現役引退後はコーチングへの道を歩んでいる。現在57歳のペイトンは、イベントで「バスケットボールが私を形成してくれた。でも今は父親である自分が最優先でね。息子のプレーはよく観ている。彼を良き人間へと育てていること。それが私にとって最も誇り高い業績なんだ」と話していた。
ペイトンの息子ゲイリー・ペイトン二世は、ドラフト外からNBA入りし、20代後半でようやくゴールデンステイト・ウォリアーズの一員に定着した苦労人。リーグ内で名の知れたオンボールディフェンダーで、2022年の優勝にも貢献した好ディフェンダーは、現在無所属ながら、9年のキャリアを誇るベテランガードとなった。
そうしたなか、ペイトンがイベントで“歴代ベスト5”について言及。「もし自分のことを入れたいとしても、私がそこに入ることはない。(もし入るなら)ポイント(ガード)だろうな」と切り出し、かつての好敵手やチームメイト、レジェンドをセレクトしていた。
「2番(シューティングガード)は、私ならマイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)を入れる。3番(スモールフォワード)にはコビー(ブライアント/元ロサンゼルス・レイカーズ)だ。4番(パワーフォワード)はショーン・ケンプ(元ソニックスほか)で、ベスト5は常にセンターのために作り上げないといけない。私ならウィルト・チェンバレン(元ウォリアーズほか)を入れる」
ペイトンにとって、ジョーダンは現役時代に何度も対戦した相手で、1996年のファイナルでも激闘を演じた。コビーはオールスターの練習時にディフェンスのコツを教えた選手で、1シーズンだけチームメイトになったこともある。
また、ケンプはソニックス時代にデュオを形成した相棒で、ペイトンのふわりと浮かせたロブパスをケンプが超人的な身体能力を駆使してリムへ叩き込むアリウープは絶品だった。
センターではカリーム・アブドゥル・ジャバーやシャキール・オニール(いずれも元レイカーズほか)、ビル・ラッセル(元ボストン・セルティックス)、アキーム・オラジュワン(元ヒューストン・ロケッツほか)といった名選手たちがいるものの、ペイトンは1試合100得点やシーズン平均50.4点、48.5分など金字塔と言える記録を数多く樹立したチェンバレンをプッシュしていた。
「ウィルト・チェンバレンは歴代最高のセンターだったと思う。誰もが彼の残した数々の記録を称えている。それに彼の記録を超えようとトライするも、結局ここまでできずにいる。彼が1960年代にプレーしていたからだと言う人もいるけど、それは関係ないのさ」
ペイトン、ジョーダン、コビー、ケンプにチェンバレン。全盛時の彼らが同じチームになれば、全員がコート上を走り回ることができ、ペイトンが引き立て役となってゲームタイムダンカーたちへアシストを量産することだろう。
オールディフェンシブチームの常連(ペイトン、ジョーダン、コビー)は守備面でも隙がなく、相手チームの選手たちがペイントへ侵入できても、ケンプとチェンバレンがバレーボールのスパイクのような強烈なブロックで弾き飛ばすという、観ていて爽快で楽しいチームとなったのではないだろうか。
文●秋山裕之(フリーライター)
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