『STAR NAVIGATION 2025』後楽園ホール(2025年11月8日)
「NOAH Jr. GRAND PRIX 2025」1st.Round ○高橋ヒロムvs小田嶋大樹×
ノアジュニアのシングルトーナメント『NOAH Jr. GRAND PRIX 2025』が開幕。GHCジュニア王者のヒロムが、ノアジュニアのホープ・小田嶋を熱闘の末に下して1回戦を突破した。
外敵王者としてトーナメント参戦を表明したヒロムに、真っ先に噛みついたのがキャリア1年でGHCジュニアタッグ王座戴冠を果たした小田嶋だった。トーナメント1回戦での激突を突きつけ、小田嶋のポテンシャルを認めるヒロムも「お前みたいなヤツ、だ〜い好き!」と即諾した。
ノアジュニアを席巻するヒロムと、ノアジュニアのホープによる注目の一番。いまだシングルマッチでは未勝利の小田嶋だが、試合前から場内は“ダイキ"コール一色となった。
ゴングと同時に両者は突進するが、ヒロムのヒロムちゃんボンバーがクリーンヒット。しつこくフォールされても必死に肩を上げたものの、小田嶋がいきなりピンチを迎える。ヒロムの猛攻は続き、急角度のキャメルクラッチで拷問。場内は「ダイキ」コールに包まれた。
すると、小田嶋は小橋建太さん直伝の逆水平で反撃ののろし。ダイビングボディアタック、俵返しと得意技を連発する。ヒロムの反撃を受けると後手に回り、事前に予告されていたマイケル・モデストの得意技・リアリティーチェックを断崖式で狙われたものの、上手く切り返し、逆にサンセットフリップ式パワーボムを敢行した。負けじとヒロムは場外リアリティーチェックで反撃し、2人はリングアウト寸前で滑り込む。
ヒロムは風車式バックブリーカー、ファルコンアローの連続攻撃でチャンスをたぐり寄せるも、引かない小田嶋は師匠・本田多聞直伝の回転地獄五輪で絞めに絞めて好機。「ダイキ」コールのなか、デッドエンドもさく裂すると、再び回転地獄五輪を狙ってスタンディングの肩固めに捕らえた。だが、ヒロムは強引に抱え上げてTIME BOMB1.5を繰り出すと、一転して猛攻。ヒロムちゃんボンバーを振り抜くと、最後はTIME BOMBで3カウントを奪った。
最後はヒロムがダイキコールを切り裂いての貫禄勝ち。大の字の小田嶋に4本指から5本指を示しながら語りかけたヒロムは「お前の5周年、4年後だ。俺が相手してやる。やろうぜ。お前の5周年だ。馴れ合いの握手じゃない。約束の握手だ」と、その将来性を高く評価したからこそ持ちかけ、小田嶋も誓いの握手に応じた。
「それまでに俺より強くなれ」とゲキを飛ばしたヒロムは、バックステージでも「危えぜ、おい。嘘だろ? キャリア1年なわけがねえ。何だ? あの落ち着きよう。それで何だ? あの獲物を狩る目は」と小田嶋を評価。本田多聞譲りの回転地獄五輪に苦しめられ、「2003年だったかな。本田多聞さんと小橋建太さんのタイトルマッチ興奮したぜ。未だに覚えてるよ。回転地獄五輪の怖さ。あの小橋さんが落ちかけた技だ。分かってるよ、どれだけ恐ろしい技か」と話したヒロムは「近くに見てくれて、アドバイスくれる師匠がいて、いいね。うらやましいよ。俺の師匠はどっか行っちゃったからさ。大事にしな」とエールを送った。11・15大阪大会での2回戦ではニンジャ・マックと対決する。
【ヒロムの話】「危えぜ、おい。危えぜ、おい。嘘だろ? あのキャリア偽ってんな。1年なわけがねえ。何だ? あの落ち着きよう。それで何だ? あの獲物を狩る目は。みんなに聞こえたのかな? ある約束の握手を交わしましたよ。小田嶋選手とね。ついさ、試合で興奮しちゃうとテンションが上がって、何やってるのかも何言ってるのかも分かんなくなっちゃう癖があるからさ。この後に俺がどういう気持ちになるかわからないけど、本心を彼には話した。いやあ、それにしても回転地獄五輪、知ってるに決まってるだろ。2003年だったかな。本田多聞さんvs小橋建太さんのタイトルマッチ興奮したぜ。2003年から2004年かわかんないけど、未だに覚えてるよ。回転地獄五輪の怖さ。あの小橋さんが落ちかけた技だ。わかってるよ、どれだけ恐ろしい技か。確かに小田嶋選手にも本田多聞さんぐらいのでかさがあったら一瞬でタップしてたかもしれない。でも、そう簡単にはいかない。回転地獄五輪を見たキャリアだったら俺も負けてねえよ。でもさ、近くで見てくれて、アドバイスくれる師匠がいて、いいね。うらやましいよ。俺の師匠はどっか行っちゃったからさ。大事にしな」
【小田嶋の話】「高橋ヒロムさん、届かなかった。だけど最後、リング上でかわした約束、5年目であなたともう一度戦う。そう約束してくれました。でも自分はすぐにでも、もう一度あなたを超える存在になって、そのGHCジュニアのベルトを僕が奪います。まだまだまだまだ精進していきます」
