『NEW JAPAN ROAD in ANJO』東祥アリーナ安城(2025年11月8日)
棚橋弘至ファイナルロード〜継(つなぐ) ○棚橋弘至vsYuto-Ice×
オカダ・カズチカが地元・安城大会に電撃登場。1・4東京ドーム大会の棚橋引退試合の対戦相手に名乗りを上げた。
1・4ドームでの引退が57日後と迫ったこの日、棚橋はメインに登場。“ファイナルロード〜継(つなぐ)"として同じ岐阜県大垣市出身の後輩・Iceとの一騎打ちに臨んだ。
打倒・棚橋を目的に新日本の門を叩いたIceにとっては念願のシングル初対決。エルボーを連発して果敢に立ち向かい、フロントハイキックでなぎ倒して先手を取った。その後もエルボー連打などIceの打撃を浴びた棚橋はダイビングボディアタックで反撃するものの、場外戦で再び劣勢に。エプロンに乗せられると、ランニングニーをかち上げられた。
ここからIceがヒザ蹴り連打、サッカーボールキック、ミドルキック連打と蹴りまくり、串刺しランニングニーをぶち込んだ。棚橋もフライングフォーアームで反撃を開始。太陽ブロー、サンセットフリップと得意技を連発して巻き返す。低空ドロップキック、ドラゴンスクリューと足攻めを展開し、ドラゴン張り手で貫録たっぷりにねじ伏せた。
Iceもショートレンジラリアットで逆襲。倒れた棚橋に左右の張り手を連発した。が、これで棚橋の顔色が変わった。すぐさま立ち上がるや珍しい頭突きをこれでもかと連打。スタンド、グラウンドとドラゴンスクリューを連発し、テキサスクローバーホールドで捕らえた。
ロープに逃れたIceは右ストレートをさく裂。ランニングローキックで蹴り飛ばす。棚橋もスリングブレイドですぐさま応戦。ハイフライフローを繰り出したものの、Iceは両ヒザで迎撃。後頭部にクルエラをぶち込む。「棚橋!」コールが後押しする中、棚橋はエルボー合戦に持ち込み、真っ向からの打撃戦を選択。Iceが左右の張り手を乱れ打ち、顔面蹴りをぶち込んだ。
ピンチを迎えた棚橋だったが、3カウントは許さない。突っ込むIceに珍しいラリアットをカウンターで叩き込むと、雄叫びもろともスリングブレイドをさく裂。ハイフライフローを投下した。Iceもギリギリで肩を挙げて粘ったものの、棚橋はハイフライアタック、ハイフライフローとたたみかけて3カウントを奪った。
棚橋が同郷の後輩・Iceに貫録勝利。試合後、大の字となったIceに言葉をかけた。Iceが去ると、マイクを持った逸材は「新日本プロレスが安城に帰ってきたぜ!」と絶叫。来場を感謝すると「僕もホントにプロレスラーとして生きる日にちが迫ってきてます。最後まで頑張ります」と誓ってリングを降りようとロープをまたいだ。
「棚橋!」コールに押されて引き返した棚橋は「安城、盛り上がっていこうぜ!」の叫びとともにエアギターを披露した。「アンコール!」を求められて棚橋が都合3度目のエアギターをかき鳴らし、「東京ドームまでちょっくら全力で突っ走ってきます」と宣言。そして「安城の皆さーん、愛してまーす!」と叫んで締めようとした。
次の瞬間、新日本の会場に「RAINMAKER」が久々に鳴り響いた。黒い私服姿のオカダが外道とともに登場。場内に「オカダ!」コールが発生した。久々に新日本のリングに足を踏み入れたオカダは棚橋と対峙。「棚橋さん、引退おめでとうございます。そして、お疲れ様でした」と語りかけると、「2026年1月4日、よかったら僕がやりますよ」と逸材ラストマッチの相手に名乗りを上げた。
「それまで疲れんじゃねえぞ、このヤロー!」と通告したオカダが「というわけで、あとは外道さんにしゃべってもらいます」と続けると、外道は「レインメーカーが来た限りは、史上最高の引退試合になるぞ。なんでかわかるか? レェェベルが違うんだよ、このヤロー」と言い切り、かつての名コンビが復活となった。
外道が「WRESTLE KINGDOM 20、東京ドームにカネの雨が降るぞ!」と予告すると、オカダはレインメーカーポーズを披露した。棚橋もポーズを決めて対抗し、両者がしばし対峙。1・4棚橋引退試合が「棚橋vsオカダ」となることが決定的となった。
両者の一騎打ちはオカダの新日本を退団直後でフリー参戦中だった昨年2・11大阪大会以来、約2年ぶり。かつてIWGPヘビー級王座を巡って名勝負を繰り広げた二人の最後の一騎打ちが逸材ラストマッチで実現することになりそうだ。

