F1サンパウロGPの予選でレッドブル勢は大苦戦し、角田裕毅は19番手に終わった。角田はこの厳しい状況について、F1スプリントまで抱えていた問題とは、まるで別モノであると考えている。
レッドブルにとってインテルラゴス・サーキットが鬼門となっている。サンパウロGPの予選ではマックス・フェルスタッペン16番手、角田裕毅19番手と、2台揃ってQ1敗退という結果になってしまったのだ。レッドブルが2台揃ってQ1敗退となるのは、2006年日本GP以来(デビッド・クルサード17番手、ロバート・ドーンボス18番手)のことであったようだ。
角田はスプリント予選でうまくいかなかったため、F1スプリントに向けてはセッティングを変更し、ピットレーンからスタートすることになった。角田曰くこのセッティング変更によってマシンのフィーリングは良くなったが、別の問題に見舞われてしまったという。
「スプリントレースで変更を加えたことで、マシンを改善するための良いアイデアを得られたと思っています。マックスも、僕が使っていたセッティングを流用したんです」
角田は予選後にそう語った。
「僕のセッティングは問題なかったと思います。一番の問題は、タイヤをうまく機能させることができなかったということだと思います。僕の方では、スプリントレース以降で交換したパーツによって、かなりの進歩を遂げることができました。マシンのフィーリングは明らかに良くなっています。でも、別の大きな問題が発生してしまい、その機会を最大限に活かせなかったのは残念です」
つまり角田は、サンパウロGPの土曜日には、2種類のマシンをドライブしたようなモノなのか? そう尋ねられると、角田はこう語った。
「僕たちは週末を通じて、興味深い比較を行ないました。メキシコ以来懸念していた点について、結論を出せると思います」
そう角田は言う。
「ただ今回の問題は、パッケージの問題ではないと思います。僕の意見では、タイヤのグリップが最悪でした。このコンディションでは、2回目のアタックの方が少しばかり良かったように感じます。でも、原因はわかりません。ただタイヤをうまく機能させることができなかっただけなんです」
そうなってしまった原因については、しっかり検証しなければいけないと角田は言う。
「色々分けて考えなければいけません。今回抱えてしまった問題は、スプリントレースまで抱えていた問題とは異なります。僕らは同じようなパッケージで走っていましたが、マシン間の差がかなり大きかったんです。僕はグリップを感じられないことが主な問題だったんです」
「でもいくつかのパーツを交換したら、フィーリングは明らかに良くなりました。コーナリング中の問題も解決されたんです。でも、予選は全く別の話でした」
フェルスタッペンもQ1落ちを喫した現状に困惑。角田と同じように「グリップが感じられない」と訴える。
「何が問題なのかを理解する必要がある。つまり、現状は良くないということだ」
そうフェルスタッペンもいう。
「なんでこういう結果になっているのか、僕ら自身もよく理解できていない」
「グリップが全くないんだ。マシンにいくつかの変更を加えたけど、うまくいかなかった……この点を解明する必要がある」

