
TVアニメ『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』ビジュアル (C)柴田ヨクサル/ヒーローズ・Tojima Rider Project (C)石森プロ・東映
【画像】「あったな」「CMみて衝撃だった」これが強烈な印象を与えた「変身ベルト」です(6枚)
本気の「ライダーごっこ」なのに、変身方法がそれぞれ違い過ぎる?
2025年秋アニメのなかでも話題になることの多い『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』(東島ライダー)は、コメディタッチながら熱い戦闘シーンがあることが人気の秘密でしょうか。その中心となるド派手なバトルに注目が集まっています。
「仮面ライダー」シリーズに異常なまでの愛情を持つ主人公「東島丹三郎」をはじめ、『東島ライダー』では仮面ライダーに魅せられた大人たちが物語をけん引していました。その内容から、『東島ライダー』を「大人のライダーごっこ」と呼ぶ人もいます。この表現は言い得て妙で、一連の行動がライダーごっこと考えると、各キャラのスタンスが如実に出ていることがわかります。
東島は仮面ライダーのお面をつけた、一番ポピュラーなタイプでしょうか。「島村一葉」の「何もつけていない」というなりきりも、ごっこでは基本的なスタイルです。「岡田ユリコ」の全身コスプレは、昔はいなかったタイプですが、親に手造りのコスチュームを作ってもらうというのは最近では「あるある」だと思います。もっとも、全身の衣装が作れなくて「島村三葉」のような部分的コスプレにもなるわけです。
そう考えると、『東島ライダー』の主要キャラの変身は、誰もが子供のころ遊んでいたヒーローごっこの進化版といえるかもしれません。もっとも、それを大人になるまで貫くという点は常人にはマネできないことでしょう。
ただ筆者が体験した70年代のヒーローごっこと、それ以降では、決定的に違う点があります。それは『東島ライダー』にも受け継がれていました。

昭和のライダーごっこでは、「仮面ライダーV3」役の取り合いになることがあった。画像は「S.H.フィギュアーツ (真骨彫製法) 仮面ライダーV3 約145mm ABS&PVC&布製 塗装済み可動フィギュア」
意外ではない? あまり使われたなった「定番アイテム」
ヒーローごっこには地域差があり、大人になってから聞くと地方によってさまざまな形があったことを知りました。しかし意外な共通項のひとつに、「変身ベルトを使って遊んだ子供は多くない」という点があります。
これについては、「光る」「回る」で有名な変身ベルトは高額だったためごっこ遊びに使わないという説、ねたんだ友だちから壊されるという説などがありました。ちなみに筆者の地域ではベルトが旧1号の白地だったため、「古い仮面ライダー」として格落ち扱いされたものです。
事実の判定はむずかしいですが、変身ベルトを付けるというごっこ遊びはあまり世間的に流行らなかったのかもしれません。当時のヒーローの変身アイテム自体が、あまり商品化を意識しておらず、販売されたものも少なかったことが要因でしょうか。
それを受け継いだのか、『東島ライダー』では変身ベルトを身に着けるキャラがいません。この点からも『東島ライダー』は大人のライダーごっこを描いた作品といえるのでしょう。
ヒーローごっこのやり方も、地方ごとにそれぞれルールがありました。ただ「同じヒーローはひとりだけ」という点は、どこも一緒だったようです。それゆえに『東島ライダー』で描かれたように、「仮面ライダーV3」の取り合いでケンカになるといった事例はよくありました。もちろん腕の骨を折るまでの事態はそうなかったことでしょう。
それと、ヒーロー役と悪役に別れて戦うパターンにも地域によってルールが違ったようです。筆者の地域では全員がヒーロー役になって遊んでいました。悪役がいない分、誰が一番強いヒーローを決める遊び方ですが、今思えば『東島ライダー』の展開と同じかもしれません。
ちなみに筆者は「仮面ライダー2号/一文字隼人」が紀伊半島で着ていた青と白のツートンカラーのジーンズを買ってもらい、2号役を独占していたことがあります。昔の子供にとってごっこ遊びは華でしたから、同年代の人にはそれぞれの思い出やこだわりがあることでしょう。
