谷に飛び込む勇気
りささんの将来や教育の面で、どのようなことを期待しているのかも聞いてみた。
「スキーに限らず、ただ言われたことに従うのではなく、意味や本質を自分で考えて行動するようになってほしい。もともと自信がない子だったんですが、スキーは唯一自信が持てるものとしていつかの支えになれば」
もはや専属コーチのようなお父さんの口からは、専門用語も自然と出てくる。
「グリュニゲンターンや急斜面では、怖くても体を谷側に落とさないといけない。思い切って一歩踏み出せたとき、成長を感じますね」

獅子は我が子を千尋の谷に落とすということわざではないが、我が子が自ら谷に向かうのをそばで見守るスタイルだ。海外選手の、コーチとの関わり方についても話していたお父さん。りささんにも積極的なコミュニケーションを取るように伝えているという。
「コーチには毎日ビデオを送っていますし、振り返りノートも欠かさないように。子ども扱いではなく、一人の選手として向き合ってくれます」
“顔は怖いけど優しい”という富井コーチへの感謝の言葉も。一見おとなしいりささんもだが、師弟で共通して、見かけによらない強さと優しさがある。
演技とスキーに通ずること
スキーと共に子役やキッズモデルとしても活躍しているとのことで、芸能活動もマネジメントするお父さんにそのきっかけを聞いてみた。
「スキーと同じく、周りの友達でそういう活動をしている子がいて、やってみたいと」

表現活動として、スキーと共通する部分はあるのだろうか?
「スキーも演技も、やはり基礎が大事かなと。スキーの低速練習や身体のケア、演技でいえば発声練習のような」
なるほど。徹底した基礎練習と、日々の積み重ねが重要だ。ちなみに、ピアノや水泳も好きだそうで、そうした幅広い活動がスキーの速さにもつながっているのかもしれない。
