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3度のトミー・ジョン手術を乗り越えた元ヤクルト館山昌平に聞く「諦めない心」

3度のトミー・ジョン手術を乗り越えた元ヤクルト館山昌平に聞く「諦めない心」

80点を目指す

何度故障しても悲観せず、できないことは受け入れ、ピンチを乗り越えてきたというが、そのメンタルはどうやって培ってきたのだろうか。

「現役時代は常に、自分の感情ぐらいコントロールできなければボールをコントロールすることなんてできない、という感覚でプレーをしていました。ピッチャーが投げることでプレーはスタートするので、その人間がマウンド上で動揺していたら、試合にもそれが影響してしまう。だから自分にできることはセルフコントロールだし、それをしっかりしなければと。チームメイトの生活もかかっているわけですから」

そして、そのセルフコントロールをするためには、あえて「無難」を心がけてきたとも言う。

「メンタルを常に一定に保つには、無難なところ、100点ではなく常に80点を目指すのがいいのかなと思います。最初から最後までギアをトップに入れっぱなしでは、いざという時に力を出せないので、現役中は強弱をつけて試合を支配していくということを意識していました」

人は常に100点を取ることは難しいし、「取れた」「取れなかった」で一喜一憂してしまう。あえて80点を目指すことで、たとえ100点を取れても過信しない、79点でも落ち込まない。常に冷静でいることができるのではないだろうか。

そんな館山氏が現役中、念頭に置いていたのは「引退する時のこと」だったという。後編では、なぜ常に引退する時のことを考えていたのか、そして実際に迎えた引退の後、何を思い、今は何を目指しているのか。「不死鳥」と呼ばれた男の今について伺った。

<後編は11月11日(火)公開予定!>

text by Kaori Hamanaka(Parasapo Lab)
photo by Keiji Takahashi

配信元: パラサポWEB

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