
大人気クロスメディアコンテンツ『ウマ娘プリティーダービー』から生まれたコミックをアニメ化した「ウマ娘 シンデレラグレイ」の第2クールが放送中(毎週日曜昼4:30-5:00、TBS系ほか/ABEMA・Netflix・U-NEXT・アニメ放題ほかで配信)。地方のカサマツレース場からデビューしたオグリキャップ(CV:高柳知葉)は、その常識を覆す走りによって順調に勝利を重ねていく。スカウトを受け移籍した中央でも負けなしだったオグリは、天皇賞(秋)で初めて“現役最強のウマ娘”と称されるタマモクロス(CV:大空直美)に敗北。リベンジに燃えるオグリは世界の強豪が集う国際招待GI・ジャパンカップでタマモと再び相まみえることに。
WEBザテレビジョンでは、本作でオグリとタマモが参戦するジャパンカップで、彼女たちと激しいレースを繰り広げる海外ウマ娘たちを演じるキャスト陣にインタビューを実施。凱旋門賞を制した“欧州王者”であるイタリア代表トニビアンカ役の甲斐田裕子、“アメリカの巨神”ことミシェルマイベイビー役の高垣彩陽、同じくアメリカ代表で謎に包まれたオベイユアマスター役の石上静香、“英国の貴婦人”と呼ばれるイギリス代表ムーンライトルナシー役の関根明良、そして“誇り高き美貌”の異名を持つニュージーランド代表エラズリープライド役の富田美憂の5人に、アフレコ時のエピソードやアニメの魅力について話を聞いた。
■うれしすぎて「飛び跳ねながら『やったー!』と喜びました」(関根)

――「ウマ娘 シンデレラグレイ」に出演が決まった時の率直な気持ちを教えて下さい。
甲斐田:「ウマ娘」は私とは別次元の世界かなと思っていたので、オファーが来るなんて思っておらず、びっくりしました。トニビアンカは帽子を被ったベルサイユの貴族っぽい気品のある雰囲気のウマ娘です。演技の際に、音響監督さんに声をどのくらい若くしてほしいと言われるかなと思っていましたが、そのままで大丈夫でした(笑)。私自身、楽しんで演じさせていただきましたね。
石上:「ウマ娘」はゲームももちろん知っていましたし、アニメや劇場版も観ていたので出演が決まった時は本当にうれしかったです。同時に、ジャパンカップ篇は「シンデレラグレイ」の中でも人気のストーリーなので、「気合を入れて演じなければ!」と気持ちを引き締めてアフレコに臨みました。
関根:私は、“英国の貴婦人”という異名をもつとても素敵なムーンライトルナシーと共に走れるんだという嬉しさが爆発していました。オファーをいただいた際にマネージャーさんと2人でピョンピョンと飛び跳ねながら「やったー!」と喜んだことを覚えています。
高垣:私も甲斐田さんと同じく、「あの『ウマ娘』に⁉」という気持ちでした。私も“うまぴょい”をやれるのかな…と思ったのですが、今回はなさそうです(笑)。身長195cmのミシェルマイベイビーと私では、40cm以上も身長差があるので、体格差のギャップを感じながらも楽しんで思いっきり頑張ろうと思いました。
富田:オファーを頂いて、ジャパンカップに登場する海外ウマ娘のキャスト表を見た時に、こんな先輩方の中に私が入ってもいいのかなという気持ちが強かったです。エラズリープライドは、とてもクールに見えるけど、走ることに対して熱い信念を持っている娘です。彼女のそうした上品な雰囲気の中にある芯の強さがきちんと見せられたらいいなと思って演じました。
■「外国語に感情を乗せることは難しい」(甲斐田)海外ウマ娘ならではの苦労も

――海外ウマ娘ということで、外国語を話すシーンも。国際色豊かな彼女たちを演じる上で難しかったことや気をつけたことなどはありますか?
甲斐田:私、英語も苦手なのに「イタリア語のセリフかっ!」と思いました(笑)。アフレコには事前に発音も練習して臨みましたが、自分が練習用に用意した音源と現場で聞かせていただいた音源が違ったので、その場で覚え直しながらアフレコに臨みました。外国語の発音とそこに感情を乗せることはどの言語でも難しく、一番苦労しました。
石上:アニメの現場では、事前にいただいた音源が、後から描かれた作画に感情や表情がうまく合わないこともあったりします。「シンデレラグレイ」の現場では、(新聞記者の)藤井泉助役の高橋大輔さんが、とても英語が達者な方なので、高橋さんに感情が高ぶった時の英語のイントネーションなどを教わって、耳コピしながら演じました。
高垣:私も高橋さんからいろいろ教わったり、音響監督さんにもしっかりとディレクションしていただきました。「ウマ娘」は日本だけでなく世界でも楽しまれる作品ですので、ネイティブの方が見ても“(ミシェルが)アメリカのウマ娘”であることがきちんと伝わればなと、緊張感を持っていました。
富田:私は英語のセリフは一言だけでしたが、普段のオーディションより緊張しました。オファーをいただいた時に、マネージャーから英語のセリフがあることを確認されて。「頑張ります」と言ったものの当日現場では、高垣さんが完璧すぎて…。直後に自分の英語でのセリフがあったのでドキドキしながら臨みました。高橋さんをはじめ、ミキサーブースの英語が堪能なスタッフさんにもいろいろ教えてもらいながら収録しました。
関根:ムーンライトルナシーは外国語のセリフはなく、日本語で精一杯演じさせていただきました!気をつけていたことは、「洗練された女性、つまり背筋は綺麗に伸びているはず」と思い、マイク前での姿勢に意識しながら収録に臨んでいました。
――高橋さんは外国語監修としてクレジットを載せた方がいいですね。
高垣:本当にそう思います!
富田:だいぶお世話になりました。
高垣:ご本人の収録が終わった後も、まだ英語のセリフが残っている役の方のためにスタジオに残ってくださって。同じ声優なので感情を乗せて叫ぶとか、シーン別での聞こえ方まで確認していただいて…。収録中の台詞の後に高橋さんを見たら、親指でグーってしてくださってすごく心強かったですね。足を向けて寝られないほどお世話になりました(笑)。

■『ウマ娘 シンデレラグレイ』は「みんなのことを純粋に応援したくなる作品」(富田)

――みなさんから見た『ウマ娘 シンデレラグレイ』はどんな作品ですか?
甲斐田:たくさんのウマ娘が登場しますが、彼女たちそれぞれにドラマがあって、みんなを応援したくなります。彼女たちの成長する姿や走る姿を、レースのスピード感と相まってのめり込んで見てしまいました。絶対に好きになる娘がひとりはいるので、見つけてもらえたら。
石上:作画がとても躍動感にあふれています。走り方も、人間とは違って前のめりな体勢で走るなど、モチーフとなったお馬さんの良さを活かした走り方になっていて、そういった細かいところまで楽しむことができると思います。競馬が好きな方も楽しめるアニメになっているんじゃないかな。いち視聴者としては、オグリちゃんののほほんとしている普段の姿と走っている時のストイックさのギャップがすごく面白いなと思って見ています。
関根:みんなが努力を積み重ねていることがわかるからこそ、レースで見せる彼女たちの本気に胸が熱くなります。同時に胸がキュッと締め付けられるようなこともあって。「(推しとは違う子であっても)レースを観ていると思わず応援したくなる娘しかいない」というところがとても魅力だと思います。また収録の際に、共に走らせていただくムーンライトルナシーから伝わる本気や熱を感じるたびに、彼女の魅力に魅せられているなと感じます。
高垣:1着になれるのはひとりだけ、というウマ娘たちのように、声優人生のなかで皆さんも勝負の世界の厳しさを苦しくなるくらい理解できる経験を積んできていると思うんです。私自身もそうで、彼女たちが努力している姿が痛いほど刺さってしまいました。でも同時に、めげずに走り続ける彼女たちの姿に、自分も頑張ろうって背中を押してもらえるとも思っていて。その熱さが魅力的で、すごい力を持っている作品だなって感じました。
富田:「ウマ娘」に対して可愛らしい印象を持っていたのですが、原作を読ませていただいた時、「なんて熱いんだ」って圧倒されました。みんながアスリートの顔をしていて、ひとりひとりにしっかりバックボーンもあります。とてもシンプルな言葉にはなりますが、みんなのことを純粋に応援したくなる作品だと思います。
■「人生で一度も締め切りに遅れたことがない!」(石上)性格を“脚質”に例えると?

――ちなみに、「月刊ザテレビジョン」12月号(10月23日発売)のインタビューで、オグリキャップ役の高柳知葉さん、タマモクロス役の大空直美さんにもお聞きしたのですが、みなさんの性格や物事を行うスピードをウマ娘の“脚質”に例えると?
甲斐田:仕事で台本をもらった時で例えるなら、とりあえずすぐに読んで、日常生活を送りながら考えたことや気付いたことを醸造して、前日などに口合わせする感じです。だから“追込”なのかな?ゆっくりスタートしておいて、ラストスパートをかけるのは本番でほかの役者さんと並んだ時です。
高垣:すごい!先輩がどうやって収録に臨まれているのかもっと聞いていたい。
石上:私は圧倒的に“逃げ”ですね。台本を渡されたらすぐチェックします。夏休みの宿題も同じでした。最初の1~2日で終わらせて、残りの日は遊ぶっていう。メールの返信もどんなに忙しくても2日以内に返すので、人生で一回も締め切りに遅れたことがないです。
富田:アフレコで例えるなら、私も“逃げ”です。不安を残したくないので、いかに当日までに自分を安心させられるかが大事。なるべく早く準備を終わらせたい派です。同じように夏休みの宿題も早めにやっていました。「あとで間に合わない」ってなりたくないので。
関根:私は “差し”か“追込”のどちらかかと思うのですが…。絶対に“逃げ”ではないです!私は台本を練習し過ぎると凝り固まってしまうため、「まだ我慢だ、まだ我慢だ」という感じのタイプで。なので“差し”に近いかもしれないです。夏休みの宿題でいえば中盤に「そろそろやらなきゃ」と思って取り掛かり、また一回置いて、夏休みの最後の方で必死に頑張るタイプです。
高垣:私は宿題で例えるなら、8月31日に夏休み初日の日記を書く。なんなら提出にも間に合わない感じですね。毎年「絶対に一週間で終わらせるぞ」と誓いながら結局学生生活が終わったので、“追い込み”が間に合っているのかも怪しいです(笑)。ただ、最近はアフレコで台本をもらったまず1回チェックするようになりました。舞台の時はセリフを覚えるのは早い方ではないので、稽古が始まる前までに覚えられるように準備しますね。でも、逃げタイプの人ってあまり会ったことがなかったので、今日はびっくりしました。宿題をすぐに終わらせる人は幻かと思っていました(笑)。
取材・文=髙木郁(サンクレイオ翼)


