オーストラリアのハンバーガーチェーン「グリルド」は、マクラーレンのオスカー・ピアストリが表彰台から遠ざかっているため、彼を巡るプロモーションを変更せざるを得なくなった。
シーズンの大半でポイントリーダーだったピアストリだが、9月のイタリアGPを最後に表彰台に上がれていない。その結果、ポイントリーダーの座から陥落した。
サンパウロGPでは接触によるペナルティも響き5位に終わったため、優勝したランド・ノリス(マクラーレン)とのポイント差が24点まで広がった。
影響は意外なところにも及んでいる。ハンバーガーチェーンのグリルドは、ピアストリが表彰台に立つたびに無料の「ボーナス」バーガーを提供すると約束していた。しかし9月上旬のイタリアGP以降、ボーナスが出ていないことを受けて、プロモーションの条件が変更。順位に関係なく、ピアストリがレースを完走するだけでボーナスが適用されるようになった。
このキャンペーンは12月中旬まで継続されるため、ピアストリには挽回する機会があと3戦残されている。
だが、ピアストリの勢いは夏以降明らかに衰えている。サンパウロGPでは、ピットレーンからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が3位表彰台を獲得。ピアストリまで25ポイント差まで近づいており、ピアストリがランキング3位まで落ちる可能性も大きくなっている。
サンパウロGP後、チーム代表のアンドレア・ステラはピアストリについて、次のように語った。
「ペースの観点から見ると、第2スティントと第3スティントのペースは非常に励みになるものだったと思う」
「最初のスティントでは、オスカーはロックしたタイヤに若干のダメージを抱えており、スティントが長くなることも懸念していた。しかし第2スティントと第3スティントのパフォーマンスは良好で、今オスカーと話したところ、低グリップ条件下での対応策について話し合った内容を、彼はレース中に実行できたようた」
「したがって、パフォーマンス面とレースペースの観点から、このイベントでは前向きな兆候を得られたと考えている。そして今後は、タイヤの挙動がより正常になるサーキットへ向かう」
「次はラスベガスだ。正直なところ私はすでにカタールとアブダビについて考えていたが、次戦はラスベガスなんだ」
「ラスベガスでは状況が異なる可能性がある。過去のように大量のグレイニングが発生する特殊なレースになるかもしれない。つまり単独のレースとして捉える必要がある。この3戦を通じて、オスカーは多くの学びを得た。これが最後の3レースへの楽観材料となっている」

