24号車リアライズコーポレーション ADVAN Zの松田次生は、スーパーGT第6戦SUGOで素晴らしい走りを見せ、スーパーGTの通算勝利数記録を”25”に更新。これまで以上に忘れられない勝利になったと語った。
5番グリッドからスタートした24号車は、松田のドライブで怒涛の追い上げ。松田は14周目に2番手に上がると、24周目には首位を走る39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraの関口雄飛をパスしてみせた。
その後は関口に抜き返されるも、2番手でピットインし、名取鉄平にバトンタッチ。アウトラップでいくつかポジションを落とした名取だったが、3番手まで挽回。すると49周目に複数台が絡むクラッシュが起き、レースが中断された。
レース再開後も24号車のペースは冴え渡り、39号車との優勝争いを展開。ファイナルラップのSPインで39号車を攻略する見事なオーバーテイクで、24号車が優勝を決めた。
KONDO RACINGとしては2019年のもてぎ以来、松田としては、2023年の開幕戦岡山以来の優勝となった。名取は嬉しい初優勝だ。
今季はこれまで、第4戦富士のスプリントで獲得した0.5ポイントのみに留まっていた24号車。松田は、チーム在籍2年目の今季を”勝負の年”と捉えていたという。
前戦鈴鹿では松田が130Rでコースオフし、他車との接触でペナルティを受けたことで結果には繋がらなかったが、良い方向性が見えていたと明かした。
「なかなか思うようにいかないことがあって本当に苦しい中で、ヨコハマタイヤさんには僕が今まで培ってきたことなどを色々盛り込んでいただいたりとか、やっていただいたりしました」
「岡山で予選3番手だった時に方向性はちょっと見えたんですが、やっぱりまだうまくいかないことも結構ある中で、前回の鈴鹿は僕のミスで名取選手にも申し訳ないことをしちゃいましたが、その時も方向性はすごく見えていました。このSUGOでは新しい舗装だし、これが合うんじゃないかと考えていました」
首位浮上後、ポジションを落とした理由については、ピックアップやトラフィックの影響があったという。
「僕のスティントはすごく調子が良くて、1回トップにも立ったんですけど、ピックアップがちょっと取れなかったのと、あとトラフィックのタイミングが悪くて……」
「300クラスのマシンに最終コーナーで結構ブロックされちゃって、そこでピックアップもだいぶ拾っちゃったんですよね。1コーナーに入ったらもうズルズルでグリップしなくて。そこからまだピットストップを引っ張る方向の戦略を立てていたので、グリップもなくなったのに加えてピックアップがなかなか取れなくて苦労していたというのが正直なところです」
「本当は名取選手のウォームアップが苦しくないように、10秒差をつけようと思ってたんですけど、それが出来なかったのが心残りでしたが、今回タイヤがすごく良いっていうのは分かっていたのでね」
松田はこれがスーパーGT参戦201戦目。キリの良い節目には少しズレたが、スーパーGT通算勝利数記録を25に更新し、特別な勝利になったと語った。
「200戦目でやらかしちゃったので、201戦目は初心に戻って自分の走りをしたいという気持ちに立ち返ってレースを一生懸命できたので、本当にみんなのおかげだったと思いますし、セットアップを一生懸命やってきて、絶対に報われないはずはないと思っていました」
「このSUGOで勝つことができたというのは、この25勝目は多分、いままで以上に忘れられない勝利になると思います」

