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初の母国レースはクラッシュ2回の散々な週末に……しかし新人ボルトレトは貴重な学びを得る「リスクマネジメントの勉強になった」

初の母国レースはクラッシュ2回の散々な週末に……しかし新人ボルトレトは貴重な学びを得る「リスクマネジメントの勉強になった」

インテルラゴスで行なわれたF1サンパウロGP。唯一のブラジル人ドライバーであるガブリエル・ボルトレト(ザウバー)は、スプリントレース、決勝レース共にクラッシュと、初の母国GPはほろ苦い経験となった。

 ボルトレートはスプリントの最終ラップで、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)をホームストレートエンドで追い抜こうとした際にコントロールを乱し、バリアにクラッシュ。非常に大きなインパクトであったがボルトレトは無事だった。予選にはマシンの修復があと一歩間に合わず、決勝はグリッド最後方からスタートした。

 しかし、決勝レースでは1周もすることができなかった。彼はタイトなターン10に向けたポジション争いでランス・ストロール(アストンマーティン)と競り合った結果、行き場がなくアウト側のウォールにヒットしてしまい、そのままレースを終えることになった。

 ボルトレトは「厳しい週末だった」として、次のように振り返る。

「このことは忘れて次に進むしかない。ブラジル全体が僕を応援してくれたことはポジティブな点だったけどね」

「今日はレースを戦うことができず、自分たちが持っていたはずの速さを少しも見せられなかったのは残念だ。でもそれもこれも自分の責任だ。(決勝のアクシデントの遠因となったのは)スプリントレースでのアクシデントで予選を走れなかったからだ。まず責めるべきは自分だと思っている」

「前の日に起きたことの結果としてこうなったと思っている。もちろん、母国レースだから余計に辛いけど、これもひとつのレースウィークにすぎない。良いレースもあれば、悪いレースもある」

「自分にできることは前に進むことだけだ。分析して、自分のミスから学んで、次に向けて準備するだけだ」

 決勝レースはピットスタートの車両が2台あったため、18番グリッドからのスタートとなったボルトレト。ストロールとは15番手を争っていたが、オープニングラップのことをこう振り返る。

「スタート自体は良かった。そしてルイス(ハミルトン/フェラーリ)とコラピント(フランコ・コラピント/アルピーヌ)をターン6の外側で抜いたんだ。いい動きだったと思う」

「そのあとランスとターン9の立ち上がりで並走していた。1周目の出来事だから、責任の押し付け合いをするつもりはない。僕が外側にいて、彼は少し外側に広がったんだ。そして彼は僕のフロントタイヤと接触して、僕はウォールにぶつかった」

「レーシングインシデントだと思う。もし彼がもう少しスペースを残してくれていれば、僕はコーナーを回れて、もしかしたら彼を抜けていたかもしれない。僕の方がソフトタイヤを履いていて、タイヤの状態では分があったからね」

「でも繰り返すけど、レーシングインシデントだ。彼がわざとやったわけじゃないのは分かっている。彼とはこれまでもフェアに戦ってきた」

 ボルトレトにとって、今回のサンパウロGPは忘れたい週末になった一方、インシデントから教訓も得られたという。

「リスクマネジメントの問題だと思う。今週いろいろ試してみたり、攻めてみたりしたこと自体は良かったと思っている」

「でもスプリントを振り返ると、あそこはリスクの大きい動きを試すタイミングではなかった。あれでクルマを壊して予選を出られなかったんだからね。勉強になったし、これもレースということだ」

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