
宇宙刑事シリーズの出発点となった、1982年放送の「宇宙刑事ギャバンBlu-ray BOX 2」(東映)
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「後枠はリメイク作品」の予想は可能だった?
「スーパー戦隊」シリーズ終了にともない、後番組枠が「宇宙刑事」シリーズになるとの報道に、大きな注目が集まっています。東映からの公式発表はなく、未確定情報ながらも特撮ファンの間では、早くも「賛否両論」となっています。
まだ情報が混乱しているのか、各社の報道は確定したものではありません。どうやら「宇宙刑事」シリーズ第1作『宇宙刑事ギャバン』のリブート作品でないか? ……という報道が多数を占めています。そうした点を踏まえて、ファンの期待と不安を分析したいと思います。
1982年に放送された『ギャバン』は、それまでの特撮ヒーローになかったメタルボディの斬新さなどからヒット作品となり、後に宇宙刑事三部作と呼ばれる『宇宙刑事シャリバン』と『宇宙刑事シャイダー』を生み出します。
さらに、平成になってから2012年に劇場公開された『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』を経て、新世代が登場する劇場版『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』が制作されました。
そういう点では、もし今後新たなTV版が制作されれば、「令和版」といえる作品になるでしょう。しかし、なぜ『ギャバン』なのでしょうか。これにはひとつの理由が考えられます。それは、来年の新作なら商標登録されている時期なのに、それがされていないという点です。すでに商標登録されている、つまりリメイク作品であるという論法でしょうか。
ただ『ギャバン』のリブートに不安を感じる人が少なからずいます。それが「仮面ライダー」シリーズとの棲み分けです。特撮ファンとっては常識かもしれませんが、「宇宙刑事」シリーズは後に「メタルヒーロー」シリーズへと進化しました。その流れで「平成ライダー」シリーズは生まれました。
いわば「仮面ライダー」と宇宙刑事は合わせ鏡のような存在です。その不安要素について考えてみましょう。

『宇宙刑事ギャバン』の大葉健二さんが出演して話題となった『海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』DVD(東映)
仮面ライダーとの「棲み分け」以上に気になる点が…?
同じ特撮ヒーローながら、仮面ライダーと戦隊で棲み分けていた点はいくつかあります。まず単独ヒーローと集団ヒーローという点が大きく違います。しかし近年では一作品で複数のライダーが登場するのが当たり前なので、宇宙刑事が単独ヒーローとして活躍すればこの点はクリアできます。
続いて対象となる年齢層でしょうか。ライダーの方が戦隊より年齢層が若干上で、やや大人向けになる話、低年齢層に理解が難しい連続ストーリーを中心に構成されています。これを当てはめると、低年齢層にもわかる単純な内容を中心にした娯楽作品が今度の宇宙刑事に求められるといえるでしょう。
他にも、ライダーとかぶらないようにするには、かなりの工夫が必要となるかもしれませんが、「宇宙刑事」には、さらに大きな不安要素があるのです。それは、平成でリブート作品として復活した際、「成功した」とは言い切れない課題点を残していることです。
原典である『宇宙刑事ギャバン』の魅力を残しつつ、現代風にアレンジするというのは言葉で書くより難しいことでしょう。リメイクにしろリブートにしろ、過去の作品を見ていくと成功できた作品は数えるほどしかありません。
そう考えると、まったくの新作特撮ヒーローの方が無難だと感じますが、企業としては「過去の成功例」という安全策を取らざるを得ないのでしょう。難しい判断だと思います。
もちろん、仮に「宇宙刑事」復活が実現するとしたら、その成否は来年から始まるであろう番組本編で判断するのがもっとも正しいのかもしれません。個人的な興味は、『ギャバン』で主演を務めた大葉健二さんの出演があるかないかでしょうか。
