欧州から米国へ逆輸入されたハイテックの流れ

2000年代に大々的にチョッパーが復活したということをここでお伝えしたが、それ以前からロングフォークを作り続けていたビルダーの代表格といえるのがこのパット・ケネディーだろう。その彼の作風は、いわゆるスウェディッシュスタイルのチョッパーでアメリカのデンバーズに影響を受けた北欧の人々が独自に発展させたものであり、正しいトレールの算出による真っ当な走行性であることが特徴だ。それを米国に逆輸入したケネディーズの功績も大きい。
WEST COAST CHOPPERS|Ultra Boots

2000年代初頭に一大ムーブメントを巻き起こしたネオチョッパーだが、この車両はまさにその典型といえる仕様。スタイルは2000年にジェシーがディスカバリーチャンネルの番組内で走らせた『エル・ディアブロ』を彷彿とさせるもので、ハイマウントのタンクや少しだけ長いフロントフォークなどは、まさしくチョッパーの定石に則ったシルエット。
ビレットパーツを散りばめたハイエンドカスタムといえば、あえていえば上品なイメージなものが多かったが、このマシンにはそこはかとなく不良くさいムードが漂っている。ヘルベントエキゾーストパイプやアイアンクロスのエアクリーナーカバーなどのディテールも実に懐かしい。https://westcoastchoppers.com