CFexpress採用の是非、運用で分かれる評価
また、筆者個人の運用の変化を考えると、Mark IIではSDカード2枚だったのが、Mark IIIでは片側がCFexpressカードなっているということの影響は大きい。大きな画素数の写真を連写した場合などに書き込み速度が必要になるので、CFexpressカードが採用されたのだと思う。

しかし、CFexpressカードには専用のリーダーが必要になり、MacBook Pro単体で読み出せなくなってしまうので、ちょっと使いにくくなったように筆者は感じる。USB-Cを直接つないで読み取るなら関係はないし、カード自体が壊れにくく、データの破損も少ないという点でも安心感は大きい。運用を変えればいいだけの話なのだが、このあたりは試用してみて考えよう。
筆者はあまり使わないが、HDMI端子が変わったのも、動画ユーザーにとっては大きなポイントなのだそうだ。Mark IIでは、マイクロHDMI(タイプDコネクター)だったのが、通常のHDMI(タイプAコネクター)になっている。内部的にタイプAが入るスペースを確保するのは大変だったことと思うが、動画ユーザーが撮影する際に長くて重いHDMIケーブルを使うと、タイプDでは抜けやすいらしい。これも、ユーザーの意見を取り入れた実用本位の改善だといえるだろう。

メニューから仕様の変更を確認する
電源を入れるとパスワードを要求された。これはEUの仕様らしい。次回から確認しないという項目があるので、最初の時にパスワードを入れて「次回から確認しない」にしてしまえば、あまり関係ないことではあるが、パスワードを忘れたりしたら厄介なことになりそうで、ちょっと気を遣う。

あと、AFの被写体検出で「登録人物優先」のメニューができていることや、シャッターボタンでマニュアルフォーカスの拡大を解除するメニューが設けられていたのが目新しい。この辺は後日検証していきたいと思っている。

以上、とりあえずの製品を触ってみての感想だ。
筆者が買い替えることになるかどうかはともかく、どのような人にどのようなメリットがあるかを後日レビューして解説したい。
(村上タクタ)