日本開催の国際大会で決めたガッツポーズは格別だった─。9月10日から12日、パラ卓球の国際大会が東京都墨田区のひがしんアリーナで開催され、七野一輝(クラス4)、八木克勝(クラス7)、友野有理(クラス8)、三浦稟々(クラス10)、馬渡伊吹(クラス11)がそれぞれシングルスの表彰台に上がった。
歌舞伎の尾上松也さんによる伝統的な「口上」で幕を開けた「ITTF World Para Future Tokyo 2025」次なる大舞台を見据える七野
クラス6(立位)で出場した2019年の大会は予選敗退。2023年のジャパンオープンは不出場。七野にとって「すごく久しぶりの日本での国際大会。いつもとは違う緊張感があった」という。初戦こそ硬さが見られたものの、大会を通して調子はよく、順当に決勝に進出した。
決勝(クラス4-5)は、初対戦のインドネシア選手。異質ラバーの相手に対し、自分のペースを崩さない姿勢を貫き、3-0で制した。
勝利を決めた後、観客席に向かって拳を突き上げた七野。
「応援してくれた方々が喜んでくださっている姿も見られて嬉しかった。地元開催で優勝できたというのが、すごく気分がいいです」
笑顔の七野は、プレースタイルに合わせて車いすも一新。安定感が増した現在、世界ランキングは1位だが、今年7大会目にして初めて味わう優勝の喜びだ。「いい内容で戦えたことを、自分の中では評価したい」と振り返った七野。「世界ランキング1位だから、世界一の実力があるとは全く思っていない」と冷静だ。試験的にクラス4とクラス5が統合されるなど不安要素もある中で、視線はすでに次なる戦いへ向いていた。
日本代表の女子をけん引する友野有理
決勝(クラス9-10)を3-2でものにした三浦稟々新鋭が金メダリストから勝利
パリ2024パラリンピックで和田なつきが金メダルを獲得したクラス11(知的障がい)も白熱した。7月の「パラIDジャパン・チャンピオンシップ卓球大会2025」優勝者である馬渡伊吹が決勝で和田を3-1で下して優勝したのだ。
23歳の馬渡伊吹は国際大会初出場。沼田勝コーチによれば、サーブで相手を崩すことができ、3球目攻撃が強いパリから1年が経ち、和田はフォアハンドの回転数を増やしたり、足で土をつかむ感覚を鍛えたりしてパワーアップした。女子のクラス11は日本が世界の強豪で、世界ランキング上位6人のうち4人が日本選手。馬渡のみならず「海外に出ている日本の選手は、全員がライバル」。敗戦後の涙を糧に、再び世界へ羽ばたくことを誓った。
日本人対決になった決勝戦