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【MotoGP】リタイアにすべきだった? 日本GPのバニャイヤ白煙問題、参戦メーカーから一貫性・裁定のブレに不満の声

【MotoGP】リタイアにすべきだった? 日本GPのバニャイヤ白煙問題、参戦メーカーから一貫性・裁定のブレに不満の声

ドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤが復活を告げるポールポジションからのスプリント・決勝ダブルウィンを果たした日本GP。結果的にこの復活は一時的なものだったが、彼の不調以上にこのレースでは問題視されている部分がある。

 それはバニャイヤが決勝で白煙をマシンから出しながらも走り続けていたことだ。

 バニャイヤはレースを独走していたものの、残り5周という終盤でマシンが時折白煙を吐き出すようになってしまった。レースが進むにつれて濃くなっているようにも見えたが、最終的にマシンが止まるようなことはなく、そのまま走りきってバニャイヤは勝利している。

 しかし他メーカーはこの事例を問題視している。

 通常はレギュレーションに則って、ライダー自身、もしくはコース上の他のライダーに危険を及ぼす可能性がある機械的、もしくは技術的な問題が起きた場合には、レースディレクターはオレンジボール旗をそのライダーに示して、ライダーはすぐにリタイアしなくてはならない。もし、ライダーが復帰する場合でも、マーシャルによるバイクの検査が必要となる。

 日本GPの事例では、MotoGPのテクニカルディレクターのダニー・アルドリッジがドゥカティのガレージに直ぐに向かい、ゼネラルマネージャーのジジ・ダッリーニャにバイクに何が起きているのかを直接尋ねていた。その説明の後、アルドリッジとレースディレクターのサイモン・クラファーは共に内容を受け入れ、走行を続行させた。その結果バニャイヤは逃げ切って勝利できた。

 この事例に対しては、なぜ通常の運用がされなかったのか、その理由の説明を複数メーカーが求めていたことがmotorsport.comの調べで判明している。

 問題になってくるのは一貫性だ。10月中旬に行なわれたオーストラリアGP初日のプラクティスで、ジャック・ミラー(プラマック)のマシンから煙が上がった際には、前述のルールが適用された結果、ミラーには10分間のペナルティまで与えられているのだ。

 オーストラリアGPでミラーのマシンは煙を噴いたものの、マシンのエンジンは停止しておらず、マシンのダッシュボードにも警告は表示されていなかった。そのためミラーは数コーナーを回ってからレーシングラインから外れていた。しかし、行動が僅かに遅れた結果、ミラーは翌日FP2の序盤10分走行ができないペナルティを受けている。

 このふたつの状況の矛盾があったからこそ、メーカーはあらゆる状況において守られるべき文書化された明確なプロトコルの策定を求めているのだ。

■日本GPのバニャイヤのトラブル、何が起こっていた?

「MotoGPマシンというのはどれも、走行している際に余剰オイルが生まれてくる」と、あるMotoGPのチームマネージャーは語る。

「各メーカーはそれぞれのシステムで、その余剰オイルを管理しているんだ。ペッコのマシンから出た煙は、理論上はコントロールされたプロセスの中で、エキゾーストの熱によって余剰オイルが燃えた結果だと考えられる」

 MotoGP側はそういった理由だと思われるドゥカティ側からの説明を額面通りに受け止めたため、バニャイヤもリタイアを強いられることはなかった。

 しかし、それに対しても懸念を示しているメーカーもある。たとえ余剰オイルが燃えた結果だとしても、リスクが無かったわけではないと彼らは指摘している。

「バイクから出ている煙はアスファルトに付着していく。それが数メートルなら問題ないだろう。しかし3周、4周、5周と続いていけば、煙も冷やされてオイルに変わっていく……そうなれば他のライダーにとっては危険だ」

■メーカーの求める対策

「我々が抱えている疑念は、次はどうなるのか? ということだ。チーム代表の言葉が優先されるのか、それともルールブックが適用されるのか? 常に同じように適用される明確なプロトコルを我々は必要としている」

 先述のあるメーカーの情報筋は、そう語った。

 さらにバニャイヤの一件で、MotoGPテクニカルディレクターがドゥカティのガレージに出向いて直に話し合っていたこと、そしてその会話が国際映像で捉えられていたことにも不満を表明している。

「あれは良い印象を与えなかった。だからこそ、我々は既に全チームとレースディレクター、そしてスポーティングディレクターとテクニカルディレクターとを結ぶ無線チャンネルの設置を要請している。そうすれば、コース上で起きたあらゆる問題を即座に議論する事ができる」

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