そんなこの時期にこそ試したいのが、“はちみつ”を使った入浴です。
古代から美容素材として愛されてきたはちみつには、肌をやわらげてうるおいを守る力がたっぷり。
今回は、『ひとさじのはちみつ 自然がくれた家庭医薬品の知恵』(マガジンハウス)新装版発売が話題の著者であり、はちみつスペシャリストの前田京子さんを取材。
はちみつ美容の歴史や美容効果、自宅でできるはちみつ風呂の楽しみ方を教えていただきました。
さらに、人気のはちみつ入浴が簡単に始められるアイテムや、はちみつ美容を満喫できるイベント情報までたっぷりご紹介します!
歴史ある“はちみつの美容パワー”とは?
「はちみつは、まさに“栄養の宝庫”」と話すのは、はちみつスペシャリストの前田京子さん。「はちみつは、ビタミンやミネラル、酵素、抗酸化物質を豊富に含み、古代ギリシャやローマ時代から医薬品や美容素材として重宝されてきました。
紀元前のインド最古の聖典『ヴェーダ』にも“はちみつを摂りなさい……容姿を美しくし、頭脳を明晰にし、身体を強くするために”という記述があるほど。古くから、女性たちの美と健康を支える力が認められていたのです」(前田さん/以下同)
現代でも、その価値は受け継がれ、医療や美容の分野では“アピセラピー(ミツバチ療法)”として科学的研究が進んでいます。
「正しく理解して日常に取り入れれば、はちみつは肌・髪・体のすべてをやさしく支える天然の美容液になりますよ」
この冬おすすめのはちみつ入浴

前田さんが冬の美容法としておすすめするのは、はちみつ風呂。
はちみつが美容や健康にいいのは広く知られていますが、お風呂に入れるという発想は斬新に感じられるかもしれません。
「古代エジプトの女王クレオパトラが、美しさを保つために“はちみつ風呂”を愛用していたというのは有名な話です。
はちみつをお風呂に加えるのは、まさに“全身で化粧水に浸かる”ようなケア。
とろみのあるはちみつが湯の中でやわらかく溶け、角質層までうるおいを届けます」
一方で、「ベタつかないの?」「香りが強そう」と感じる人も多いと思います。
「意外にも、はちみつ風呂はべたつかないんです。
湯上がりは驚くほどしっとりすべすべで、お風呂上がりの乾燥を感じにくくなります。
また、お風呂に入れる場合、はちみつそのものの香りは気になりません。
ラベンダーやゼラニウムなどの精油を数滴合わせると、香りも楽しむことができますよ」
【はちみつ風呂のやり方】

・湯船に大さじ2〜3杯のはちみつを入れて、よく溶かします。
・精油を加える場合は、カップなどに入れたはちみつに精油を4〜5滴たらしてよく混ぜます。
・精油とはちみつがしっかり混ざったら、そのままお湯に溶かして入浴します。
心までやわらぐような“はちみつ風呂”で、乾燥知らずの冬を過ごしたいですね。
