
伝説の侍、坂田銀時……ではなく、やる気ゼロの高校教師・坂田銀八(CV:杉田智和)と、おなじみの「銀魂」キャラクターたちが生徒となって繰り広げるなんでもありな学園コメディ「3年Z組銀八先生」(毎週月曜24:00-24:30、テレ東系列ほか/ABEMA・dアニメストア・ディズニープラス・Hulu・Lemino・TVerほかで配信)。10月27日に放送された第4講は、銀魂高校に伝わる「七不思議」を解明すべく、銀八たちが夜の校舎を探索する、笑いあり涙ありのホラー風人情話。(以下、ネタバレを含みます)
■夜の学校訪問!やっぱりビビりな銀八先生
それぞれ忘れ物を取りに夜の学校へやってきた銀八、新八(CV:阪口大助)、神楽(CV:釘宮理恵)の3人。偶然にも合流した彼らは、不気味な雰囲気に包まれる校舎へと入っていく。「やっぱり不気味ですよね」と不安がる新八に対して、銀八は「俺、けっこう好きかも」と余裕ぶるも、ポスターに描かれた肖像にビビって神楽の背中に隠れるなど、怖がっているのは明らかだ。それでも強がって先を歩く銀八だったが、そこで新八は、この学校に伝わる「銀魂高校七不思議」の噂を語り始める。すると、さっそく一つ目の怪談「むせび泣く職員室」の話の通り、職員室から咽び泣く声が聞こえてくるのだった。恐怖におののく銀八&新八だったが、神楽は一切動じる事なく職員室の扉を開くのだった。
ホラー回かと思いきや、冒頭からキャラクターの「らしさ」が爆発するコメディ展開。普段は飄々としている銀八だが、じつは怪談話やお化けにはめっぽう弱いというのは「銀魂」での銀時と同じで、虚勢を張りつつも恐怖を隠せない銀八のビビり芝居が見どころ。とことん肝が据わっている神楽と、ビビリな銀八&新八が織りなすコメディもまた、ファンにとってはお馴染みの光景。舞台が学校に変わっても、この3人が揃うと万事屋そのもので、その空気感には懐かしさも感じられる。SNSでも「銀八先生、口では強がってるけど体は正直で草」「神楽姐さんの頼もしさよw」「万事屋の関係性がそのまま3Zになってるの最高」など、3人のやり取りを楽しむ声が多く見られた。結局、職員室の怪異の正体は、痔の座薬を入れようとしていた服部全蔵(CV:森川智之)だったというオチまで含め、ホラーを装った完璧なコメディなのだった。

■七不思議、一気に5連発!怒涛のスカし芸!
一つ目の怪異がただのイボ痔教師だったことに呆れつつも、一行はZ組の教室へ。するとそこでは、「誰もいない教室からラップ音」が。しかしその正体は志村妙(CV:ゆきのさつき)の椅子に頬ずりする近藤勲(CV:千葉進歩)だった。銀八たちがホッとしたのもつかの間、好奇心旺盛な神楽の提案で、全員で残りの七不思議の正体も突き止めることに。こうして音楽室、家庭科室、体育館裏、飼育小屋と巡る一行だったが、それらの正体はすべて、Z組生徒の奇行によるものだった…。
「教室から聞こえるラップ音」では、“ラップ”にかけて銀八と神楽が唐突にラップを披露しはじめ、新八が二人にツッコミを入れつつ、自分も無自覚でラップしてしまうという展開がじつに秀逸。そしてさらにそこから先は、まるで四コマ漫画のようなスピード感でギャグが連発される。音楽室でデタラメなピアノ連弾をする桂小太郎(CV:石田彰)とエリザベスを皮切りに、家庭科室で怪しげな料理を作る土方十四郎(CV:中井和哉)、体育館裏でテニスラケットを振りながらひたすら「アンパン!」と叫ぶ山崎退(CV:太田哲治)、飼育小屋でウサギを愛でる屁怒絽(CV:玄田哲章)と、登場するキャラクター全員が期待を裏切らないボケをかましてくれる。扉を開けたら即オチというテンポの良さが“銀魂”らしく、この怒涛の展開にはSNSでも「七不思議のスカし方、全部ひでえw」「ヅラとエリーの連弾で腹筋崩壊した」など、各キャラクターの濃すぎる個性を楽しむ声で溢れていた。
■最後の怪異と、銀八なりの励ましと優しさ
六つの怪異が全て肩透かしに終わり、いよいよ最後の七不思議「深夜の屋上に現れる男子生徒の亡霊」へ。これまでとは違う本物の気配に緊張が走るなか、屋上にいたのは、成績の不振を苦に飛び降りようとする一人の男子生徒だった。「死にたいんだ」と叫ぶ彼に、銀八は「じゃ、死〇よ」と突き放す。それは彼なりの逆張りだったが、これに生徒が素直に反応したことで焦る銀八。結局、生徒が動揺したスキをついて飛び降りを阻止した銀八は、彼なりの言葉で生徒にエールを贈り、一件落着となるのだった。
今回はギャグ一辺倒かと思いきや、最後に待っていたのはほんのり心が温まる人情話だった。成績の伸び悩みで思い詰めている男子生徒に対し、「週刊少年ジャンプ」を差し出し、「漫画とかよォ 映画とかよォ そういうもんがおもしれーうちは 死なねー方がいいんじゃねーか?」と語りかける。けして説教臭くなく、かつ自然に心に染み渡る銀八の言葉は彼らしい優しさに溢れていて、多くの視聴者の胸を打ったようだ。SNSでも「銀八先生の言葉、シンプルだけど心に響く」「最後のジャンプのくだりは名言!」など、感動と称賛の声が殺到していた。こうして感動エピソードとして終わろうかというところだったが、最後には男子生徒が本当の幽霊だったという、さらなるどんでん返しでオチ。これもまた本作らしい幕切れだった。さて次回第5講「トラマナ使える奴がパーティーにいると、それはそれで便利」は11月3日に放送済み。次回のレビューもお楽しみに!
◆文/岡本大介


