今季のゴールデンステイト・ウォリアーズは、シーズン最初の5試合で4勝1敗の好スタートを切るも、6戦目から黒星先行と停滞。現地時間11月11日に敵地ペイコム・センターで行なわれたオクラホマシティ・サンダー戦では、開始9分以降1度もリードを奪えず、102-126で大敗した。
2夜連続のアウェーゲームとなった翌12日のサンアントニオ・スパーズ戦。ウォリアーズは今季ホーム無敗を誇っていた相手に125-120で勝利し、ウエスタン・カンファレンス9位の7勝6敗(勝率53.8%)とした。
この試合では、ジミー・バトラー三世が28得点、6リバウンド、8アシスト、3スティール、モーゼス・ムーディーが19得点、アル・ホーフォードが9得点、3アシスト、2ブロック、ヴィクター・ウェンバンヤマへの好守を見せたドレイモンド・グリーンが5リバウンド、4アシストを記録。
そして、勝利の最大の殊勲者となったのがチームリーダーのステフィン・カリーだ。第3クォーターだけで22得点の爆発を見せ、ゲームハイの46得点に5リバウンド、5アシスト、2スティールをマークし会心の勝利に導いた。
ウォリアーズ一筋17年目のカリーは、今季ここまで10試合に出場して平均27.1点、3.5リバウンド、3.9アシスト、1.50スティールをマーク。代名詞の3ポイントは成功率36.9%で平均4.1本を成功させている。
37歳の今でもチームのトップスコアラーを務めるベテランガードは、10月23日のデンバー・ナゲッツ戦(42得点、6リバウンド、7アシスト、3スティール)に続いて今季2度目の40得点超えと、その爆発力は健在だ。
2009年のウォリアーズ入団以降、計4度のリーグ制覇をもたらしたスーパースターに対し、球団オーナーも賛辞を惜しまない。
11日に公開された地元メディア『San Francisco Chronicle』の記事内で、オーナーのジョー・レイコブは30代半ばを超えてなおハイレベルなパフォーマンスを維持するカリーをこのように評していた。
「将来、ステフィン・カリーのような選手でなければ、彼と同じことを成し遂げるのは非常に難しいでしょう。彼が永遠にプレーするわけではありませんが、我々が思っているよりも長くプレーすることになるかもしれません。彼ならNBA界のトム・ブレイディになれるかもしれません」 レイコブが語ったブレイディは、アメリカンフットボールの最高峰NFLのレジェンド。キャリア23年間、45歳まで現役を続け、通算7度のスーパーボウル制覇を筆頭に輝かしい実績を残した。
NBAでは40歳のレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)が超人的なキャリアを築いているとはいえ、身長188cmとリーグの平均をはるかに下回るサイズで奮闘するカリーのキャリアも見逃せない。
リーグ入り当初こそ足首のケガに悩まされたが、年々たくましさを増してMVP選手へと成長し、3ポイントで革命を起こしたバスケットボール界におけるゲームチェンジャー(変革者)としての地位も確立している。
カリーの現行契約は来季限り。2026-27シーズン終了後には39歳になり、通常の選手なら引退していてもおかしくない年齢だが、異次元のシュート力を誇るカリーなら、エース級の役割にこだわらない限り、あと数年はNBAで活躍できるだろう。
もちろん、ウォリアーズとしてはカリーに頼り切りになるわけにはいかない。数多くの球団最多記録を保持する“背番号30”が去る日はいつか訪れるため、優勝を目指すと同時に将来のコアメンバーを選定していくことが求められる。
その点も、レイコブはポジティブに捉えていた。
「おそらく誰にも理解できないほど、私は楽しみにしています。最初の15年間で成し遂げたことを、今後15年間で再現するのはとてつもなく難しいチャレンジになるからです。
楽しみにしているのは、私たちが目指しているのは自分たちが良い仕事をすること、そして(球団の成功は)ステフィン・カリーだけの力ではないんだと証明することだからです」
今季のウォリアーズは、カリーとバトラー三世(36歳)、グリーン(35歳)の“高齢ビッグ3”が中心の体制で王座獲得を目指せるラストチャンスとも言えるため、球団の将来においても重要にシーズンになるだろう。
文●秋山裕之(フリーライター)
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