今週末、実に7人もの日本人ドライバーが参加しているマカオGPのFRワールドカップ。トヨタの育成ドライバーである中村仁もそのひとりで、2年連続のエントリーとなる。
昨年は初出場ながら、難しいコンディションのレースで見せ場を作った中村。結果的にはセーフティカー先導からのリスタート時に他車と接触する不運でリタイアに終わったが、それまで日本人最上位の10番手につけるなど健闘した。
中村は今回のマカオGPで、FP1で8番手、FP2では5番手と好タイムをマーク。ギア・サーキットは経験値がモノを言うサーキットである上に、今季はマカオと同じ車両で競われるフォーミュラ・リージョナルに参戦したことも大きかった。
「昨年はピレリタイヤの使い方……例えばウォームアップの仕方、どうやってグリップさせるかなどを十分理解できていませんでした。そこが分かっていることが大きいですね。マインドセットの面でも、ファクトリーでたくさんの準備ができています。もちろん昨年と比べると自信を持てているので、最初のセッションからほぼ100%でプッシュできています」
そう語る中村。ただ木曜日の予選1回目は10番手に終わり、悔しさを滲ませていた。曰く、「ニュータイヤでのマシンバランスが良くなくて、クリアラップを残せませんでした」とのこと。また山側セクションでは速さを見せたものの、ストレートと高速コーナーで構成されるセクター1でタイムが伸びないという問題にも苦しめられていたという。改善を誓った金曜の予選2回目でも14番手に終わり、土曜の予選レースは中段グループから追い上げを図ることになった。
そんな中村は、今季が海外カテゴリー初挑戦。2023年のFIA F4でランキング2位、2024年のスーパーフォーミュラ・ライツ(SFライツ)でランキング4位と好成績を残すと、今季フォーミュラ・リージョナル欧州選手権(FRECA)に参戦した。F1予備軍がひしめくカテゴリーで、最高位3位、ランキング10位という結果だった。
「良い結果を残すことができませんでした。少なくとも何勝かはしたかったです。想像以上に厳しかったですね」と中村は言う。ただヨーロッパに住み、ヨーロッパのチームと共に、F1で使われるヨーロッパのサーキットとピレリタイヤを経験できたことは、大いに糧になった様子。「色々なことを学べて、ステップアップする来年に向けて良い準備ができたと思います」と語った。
そして来季はハイテックからFIA F3にステップアップする。既にポストシーズンテストに参加してF3マシンをドライブしているが、中村はSFライツ参戦経験があるため、ハイパワー、ハイダウンフォース車両の経験は申し分ない。
「正直SFライツと大きくは違わないのですが、やはり少しダウンフォース量が少ない印象ですね。SFライツはまさにオンザレールという感じなのですが……」と本人は言う。
「ハードタイヤとミディアムタイヤの違いも興味深いですね。次のテストでは、もっと速さを見せていきたいです。
そして中村は、来たるF3でのシーズンに向けて次のように意気込んだ。
「とても楽しみです。FRECAもヘイレベルなシリーズですが、それ以上にハイレベルになってくると思います。既にハイテックの皆さんとは良い関係を築けているので、良いシーズンになればと思います」

