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【NBAチーム分析】82試合で76勝ペース!昨季王者サンダーの圧倒的な強さの理由とは<DUNKSHOOT>

【NBAチーム分析】82試合で76勝ペース!昨季王者サンダーの圧倒的な強さの理由とは<DUNKSHOOT>

ベストのチーム状態からはほど遠いのに、これだけ強いとは。他球団もさぞかし頭を抱えているのではないだろうか。ディフェンディング・チャンピオンのオクラホマシティ・サンダーが、昨季マークした68勝をも超えそうな勢いで驀進している。

 ヒューストン・ロケッツとの開幕戦、続くインディアナ・ペイサーズ戦では2試合続けてダブルオーバータイムにもつれ込んだ。第2エースのジェイレン・ウィリアムズが手首のケガで不在とあっては簡単な戦いにはならないか、とも思えた。

 ところがその後すぐに立ち直り開幕8連勝、現地時間11月5日(日本時間6日、日付は以下同)にポートランド・トレイルブレイザーズに2点差で敗れ初黒星を喫した後も3連勝で、12戦11勝。ニューオリンズ・ペリカンズとサクラメント・キングスには31点差、12日は好調ロサンゼルス・レイカーズにも29点の大差をつけ、この時点で得失点差は+15.5と圧倒的だ。

 気が早すぎるのを承知で言うと、NBA記録の得失点差は+12.9。ほかならぬ昨季のサンダーが残した数字である。
  ここまでは強豪とあまり当たっておらず、対戦相手に恵まれている側面はある。とはいえ、アウェーでの試合が7度に対してホームで戦ったのは5試合だけなので、必ずしも楽な日程だったわけでもない。そしてJal・ウィリアムズ以外にもチェット・ホルムグレン、ルージェンツ・ドートらが故障で数試合抜けていたことを考えれば、その強さは際立っている。

 言うまでもなく、その牽引役はシェイ・ギルジャス・アレキサンダー(SGA)。12試合にフル出場し、10月27日のダラス・マーベリックス戦で23得点だった以外はすべて30点以上、23日のペイサーズ戦でキャリアハイを更新する55得点を稼いだ。

 4日のロサンゼルス・クリッパーズ戦では80試合連続20点以上とし、オスカー・ロバートソン(元シンシナティ・ロイヤルズ/現キングスほか)を抜き歴代3位に浮上。おまけに「今の彼は、ターンオーバーするとニュース速報になるくらい」と『ジ・アスレティック』のジョン・ホリンジャーがジョーク交じりに表現しているほどミスも少ない。MVPを受賞した昨季をも上回る充実ぶりだ。
  2年目のガード、エイジェイ・ミッチェルの成長も目を引く。平均16.9点はSGA、ホルムグレンに次いでチーム3位。Jal・ウィリアムズ以外にもアレックス・カルーソやアイザイア・ジョーが欠場していた状況にあってチャンスを得たのだが、その期待に十分に応えており、ただでさえリーグ随一の選手層がますます厚みを増している。

 攻撃陣は3ポイントの成功率が上がっておらず、昨季はリーグ3位だったオフェンシブ・レーティングも5位と若干下がっている。だが看板のディフェンスは、メンバーが揃っていないにもかかわらず今季もリーグ1位とクオリティを維持しているので、故障者が復帰して改善されることはあっても、大崩れするとは考えにくい。

 また、12日の対戦で24点差と大敗したゴールデンステイト・ウォリアーズのドレイモンド・グリーン、ジミー・バトラー三世の両ベテランは、異口同音に「サンダーの連中はみんな仲が良く、同じ目標を持って戦っている」と話していた。これも数字には表われない彼らの強さの理由のひとつだろう。

 もちろん、まだシーズンは始まったばかりで、このペースで勝ち進めるとは限らない。昨季もクリーブランド・キャバリアーズが開幕15連勝を飾ったが、最終的には64勝だった。これでもかなりの好成績ではあるけれども、歴史的なレベルではなかった。
  だが、サンダーに関してはこのまま勝ち続けてもまったくおかしくない。そのくらい穴らしい穴はないし、Jal・ウィリアムズが戻ってくればさらに万全となる。昨季の68勝を上回る可能性も十分考えられ、となれば年間72勝した1996年のシカゴ・ブルズ、73勝でそれを超えた2016年のウォリアーズとの比較も俎上に載るだろう。事実、11月14日時点での勝率は92.3%で、82試合換算では75.9勝になる。

 30年前のブルズ、10年前のウォリアーズとの一番の相違点は、サンダーはまだまだ若いチームというところだ。

 SGAは27歳で、Jal・ウィリアムズ、ドート、ホルムグレン、アイザイア・ハーテンスタインのスターター5人の平均年齢は25.6歳。ステフィン・カリーが27歳だったウォリアーズの26.2歳よりも若く、32歳のマイケル・ジョーダンが中心だったブルズは平均31歳。つまりは昨季がピークではなく、今後さらに熟成が進んで、完成度の高いチームになる可能性を秘めているわけだ。
  ブルズには選手、ウォリアーズにはヘッドコーチとして在籍したスティーブ・カーは「私たち(ウォリアーズ)が強くなっていったのと、サンダーは同じ過程を辿っている」として、この先も長く勝ち続けるだろうと考えている。

 SGAは「正直言って、優勝はしたけれども昨季の戦い方には満足できなかった。最高の勝ち方ではなかったから」と言っている。ウエスタン・カンファレンス準決勝でデンバー・ナゲッツ、ファイナルではペイサーズに散々苦しめられた点が心にひっかかっているようだが、その言葉からは慢心は一切窺えず、さらなる高みを極めるためのモチベーションにあふれているのが見て取れる。
  SGAだけでなく、メンバー全員が同じ気持ちで戦い続けることができれば、たとえ今季ではなくとも、いずれ74勝するシーズンがあっても何の不思議もない。

文●出野哲也

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配信元: THE DIGEST

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