田中将大の200勝は、またもやお預けとなった。9月21日の中日戦(バンテリンドーム)に先発した田中は、5回1/3を投げて5失点(自責5)で敗戦投手。これで今季は9登板すべて先発、39回で2勝4敗、防御率5.31。大台まであと1勝としながらも、足踏みが続いている。
今季の登板では、夏以降ほぼ一貫して岸田行倫がマスクをかぶってきた。8月21日のヤクルト戦で199勝目を挙げたものの、その後は勝ち星から見放されているのも事実だ。
そんな中、ここにきて小林誠司との「タナコバ」バッテリー待望論がにわかに浮上している。「200勝はベテランの小林と一緒に」「岸田のリードも悪くないが、節目は小林に任せたい」といった声がファンサイトに投稿され、広がりを見せているのだ。
こうした期待の背景には、2軍での実績がある。3月27日のオイシックス戦で田中は小林と初バッテリーを組み、5回1失点と好投。「いいリードをしてくれて、テンポよく投げさせてもらった」と田中自身も相性の良さを語っている。5月18日の同カードでは3回1失点、7月30日のヤクルト戦でも5回4奪三振、1失点とまとめ、呼吸の合った投球を見せている。
今回の中日戦後、阿部慎之助監督は「立ち上がりはあんまりよくなかったけど、その後はしっかり立ち直ってくれた。ボコボコにやられたという感じはない」と田中を評価。「来週も行ってもらう予定」と語り、次回は中6日で9月28日のヤクルト戦(神宮)に先発する見通しを示した。加えて、30日と10月1日には東京ドームでの中日戦が控えており、多くのファンの前で200勝を飾る可能性も残されている。
正捕手として岸田の起用が続くなかで、小林とのコンビを試してほしいという声は少なくない。2軍で積み重ねた成果を1軍の舞台につなげられるか。田中の節目の試合では、投球内容だけでなく、誰とバッテリーを組むのかも見どころとなりそうだ。
(ケン高田)

