現地11月13日、バレーボールのイタリアリーグ/スーペルレーガ2025-26シーズン前半11節が行なわれ、男子日本代表の主将・石川祐希が所属するシル スーザ スカイ・ペルージャは、MAアクア サンベルナド・クーネオとホームで対戦。セットカウント3-0(25-19、25-16、25-21)の快勝で開幕から無傷の6連勝を飾った。
12月15~21日にブラジルで行なわれる世界クラブ選手権にペルージャが出場するため、同期間に予定されていた前半戦最終節の日程が調整され、この日に開催された。
第6節で2セットダウンの窮地から辛くもピアチェンツァをフルセットで下して首位に返り咲いたペルージャ。先発は、感冒による体調不良のため前節で1セット序盤までの出場だったイタリア代表の司令塔シモーネ・ジャンネッリをベンチにとどめ、18歳のSブライアン・アルジラゴスを起用。OPは元チュニジア代表ワシム・ベンタラ、MBがアグスティン・ロセルとセバスティアン・ソレのアルゼンチンコンビ、Lにマルコ・ガッジーニ(イタリア)、OHは前節に途中出場して大逆転勝利を呼び込んだ石川、その対角に元ウクライナ代表・オレフ・プロトニツキを据えた。
〈S:セッター、OH:アウトサイドヒッター、OP:オポジット、MB:ミドルブロッカー、L:リベロ〉
昇格チームのクーネオは、1勝4敗で12チーム中10位と苦しいシーズン前半を送っているが、2節では垂水優芽の所属先チステルナにストレート勝利。4節ではピアチェンツァから2セットを先取して接戦を演じた。先発はOHイヴァン・ザイチェフ、Sミケーレ・バラノヴィッツとLドメニコ・カヴァッチーニの元イタリア代表勢に、経験豊富なMBのセルビア代表アレクサンダル・ステファノヴィッチとロレンツォ・コダリン(イタリア)。若手組からOHクラウディオ・カッターネオ(イタリア)、全ての試合で二桁得点を挙げてセット当たりのアタック決定本数でトップ5入りしている22歳のOPネイサン・フェラル(フランス)を起用した。 第1セット、ペルージャは前節のピアチェンツァ戦と同様にしばらくエンジンがかからず、被ブロック2本にアタックミスやタッチネットなどで劣勢を強いられる。4点ビハインドで突入した中盤に、プロトニツキのサーブでロセルの2得点。そこから好守を連発した石川の奮闘で勢いに乗り、逆転に成功する。
迎えた終盤、石川はこのセットに決定率75パーセントをマークしたアタックでサイドアウトを奪い22-19として、さらにサービスラインから強烈な打球で相手リベロを粉砕するエース。相手の誤打で握ったセットポイントを、今度はエンドライン手前へのエースで仕留めて試合を先行した。
第2セットが始まるや否や、石川がレフトからキレ抜群のインナーとブロックアウトで2得点。その後も、自身3本目のエースを含むサーブでブレークを呼び込む。ペルージャが着々とリードを広げる一方、クーネオは序盤の転倒で膝を痛めた先発セッター・バラノヴィッツのプレー続行が困難となり、16-11で19歳のマッテオ・ボノーミ(イタリア)と交代する。
以降、石川は攻守で5連続ブレークに貢献。レセプションで体勢を崩した後に3連続で集まったトスを打ち抜いた打球はネットにかかるも、次のプレーで強烈なインナーを叩き込み直ちに挽回。その直後の21-13で、新加入OHドノヴァン・ジャヴォロノク(チェコ共和国)と代わりベンチへ下がる。大量リードを手にしたペルージャは、終盤にベンタラも代えて22歳のOPガブリエル・ツヴァンツィゲル(クロアチア)を送り込む余裕を見せつつ、危なげなくセットを連取した。
先発メンバーをコートへ戻してスタートした第3セット、そこでも石川がマルチな活躍を見せる。序盤はブロック内側を抜くノールック弾、この日4本目のエースにバックセットでプロトニツキのブロックアウトを演出。リード4点の後、相手が巻き返しに転じた後半にもスペースへ流し込む打球で応戦する。14-14と詰め寄られた場面では3枚ブロックを豪快に弾き飛ばして逆転を阻止。相手のエースに一瞬ヒヤリとするがラインオーバーのビデオ判定で運も味方する。そこから3連続ブレークで一気にギアを上げたペルージャが今季2回目のストレート勝利で開幕からの連勝を「6」へ伸ばした。
石川はMVPを受賞したベンタラと並ぶ試合最多の16得点(アタック12、エース4)を記録。今季これまで試合の流れが変わりかねない要所で冷静かつ確実なパフォーマンスを続け、チームを救ってきた背番号14にサポーターたちからは、「僕らにとって、ずっと勝利に貢献しているイシカワがMVP」「ベンタラも素晴らしかったが、今日はユウキにMVPをあげたかった」など、称賛の声が鳴り止まなかった。
ペルージャの次戦は、中2日で行なわれるレギュラーシーズン前半5節(日本時間11月17日午前0時開始予定)。3位ラーナ・ヴェローナをホームで迎え撃つ。
取材・文●佳子S.バディアーリ
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