2025年もあと残りわずか。今年もさまざまなニュースが社会を騒がせた。そんな1年を振り返るべく、ロイターが調査した「日本におけるニュースの情報源とされているインフルエンサー」ランキングで、4位にランクインした滝沢ガレソ氏と12位のZ李氏の対談が実現。SNSで起きている“危ない変化”について語ってもらった。(前後編の前編)
「これが日本のニュースソースっていうんじゃ、もう末期よね」
――2025年もいろいろありましたが、今年1年の総括をお二人でお願いします。
Z李 ガレソ君、お久しぶりです。「2025年に起きた主要ニュースを振り返ってほしい」っていうのがこの対談の趣旨らしいけど、なんか4位になってたね。ロイターのやつ。
滝沢ガレソ(以下、ガレソ) Zさんも入ってましたね。参考までに15位までのランキングは、こんな感じ。
1)西村博之
2)堀江貴文
3)高橋洋一
4)滝沢ガレソ
5)池上彰
6)ヒカキン
7)立花孝志
8)百田尚樹
9)有本香
10)橋下徹
11)山本太郎
12)Z李
13)泉房穂
14)渡辺直美
15)成田悠輔
Z李 これが日本のニュースソースっていうんじゃ、もう末期よね。1位のひろゆきなんて、一次情報ってよりただの嫌味じゃん。これが「日本で一番見られているニュースソース」かあ。
ほとんどの人が政治コンテンツで、しかも右か左、バリバリどっちかに片寄ってるっていう。情報を端的にまとめて発信してるのって、ガレソ君ぐらいじゃない?
ガレソ 僕は単純に「見られやすく、面白いと思ってもらえそうなことのみ」に特化してやっているだけなので。自分の主観を盛り込むことはなるべくしてないんです。
Z李 「中国人出てけ」とか「クルド人出てけ」とか。「日本人ファースト」もそうだけど、今、SNSに政治コンテンツがあふれる理由って、すごいわかるんだよ。
この手の投稿のリプライに群がる人たちっているでしょ、書き込む人たち。それまで誰からも「いいね」をもらえなかった人が、リプライするとあっと言う間に10、20って「いいね」がつく。すると、とてつもない高揚感を味わっちゃうんだよね。ネット上とはいえ、人から相手にされることで。
ガレソ それ、わかります。
Z李 2021年にノーベル平和章を受章したマリア・レッサなども語っているように、「いいね」やRTは人の脳に強烈に作用する。ドーパミンがドバドバでるからさ。こうやってSNS中毒者が量産されている現実がある。社会に不満を持っている人ほどこの罠に陥りやすくて、「今、自分が不遇なのは石破のせいだ、岸田のせいだ」って他責思考がどんどん強化されているわけ。
こういうのが今、インプレッション取れるから、だいぶまずいよね。外国人の文句を言ってるだけで気持ちよくなれる上に、なんなら月1~2万円のインプレッション収益をもらえたりもするわけだから。相当まずいよ、これは。
「XのTikTok化」が破滅を加速させる
ガレソ Xの仕様が変わったことも、かなり大きい気がします。ちょっと前まではフォロワー数が正義で、「フォローしている人のポストが流れてくる」仕組みでした。それが最近になってXがTikTok化しまして。
誰をフォローしているとかは関係なく、直近にいいねしたり、リポストしたコンテンツに関連するものをXの運営側が勝手に持ってきて、おすすめに表示するっていうのが主流になったんです。
Z李 アルゴリズム化したことで、一気に変わったよね。ひとつの投稿にどれだけ長く滞在したかもかなり重要になっていて、本来読まれるべき意味のあるコンテンツより、「鼻ほじりながら見れるどうでもいい動画」ばかり再生されるようになったり。
ガレソ リポストするという競技がまるで変わってしまったんですね。どうでもいい動画とか、先ほどもお話にでたような「いいねが付きやすい政治系」の話とか。そういうコンテンツが「よい」と判断されて、Xに拾われていくんです。
そうすると、「フォロワーを伸ばすためにいいコンテンツをたくさん発信する」ではなく、「フォロワーは伸びなくてもいいから、Xの運営に拾われるようなコンテンツを作る」のが最適解となってしまう。僕はこれに萎えてしまって……。Xにポストするモチベーションがどんどんなくなっています。
Z李 それはそうなるよ。
ガレソ Xの運営側の思惑としては、フォロワーを集めた人たちがインプレッションという権力を持ちすぎるよりも、自社でコントロールしたいっていう考え方があるようにみえますが。僕としては、フォロワーという数字のハイスコアを更新するゲーム感覚で今までやってきたので、面白みが失せてしまって。

