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ランキング最下位のアルピーヌ、ライバルの今季マシン開発継続に驚き「今の苦しみが、来季報われることを願っている」

ランキング最下位のアルピーヌ、ライバルの今季マシン開発継続に驚き「今の苦しみが、来季報われることを願っている」

アルピーヌのマネージングディレクター、スティーブ・ニールセンは、2025年のF1シーズン中に中団のライバルたちがマシンを改良し続けたことにチームは驚いたと語った。

 アルピーヌは昨年の終盤戦にポイントを重ね、コンストラクターズランキング6位を獲得。その勢いを持ち越して今季の序盤も良いスタートを切った。ピエール・ガスリーは最初の6戦中3回、予選Q3に進出。決勝では中々結果に繋げられなかったが、バーレーンGPでは7位となっている。

 しかし、アルピーヌは6月初旬のスペインGP前後に今季マシンA525の開発を終了し、2026年から導入される新レギュレーションへの対応に集中することになった。他のチームがマシンに新パーツを追加していたにもかかわらずだ。

 中団争いにおける最も極端な例がハースで、先月のアメリカGPに向けてフロアとボディワークのアップグレードを投入した。また上位チームでは、レッドブルもメキシコシティGPで新フロアを持ち込んでいる。

 そんな状況のため、アルピーヌの競争力は徐々に低下。直近の数戦は特に苦しく、ガスリーとフランコ・コラピントが下位でお互いに争うだけとなるシーンも多かった。

「要するに、我々の最大の問題はマシンが十分に速くないことだ」とニールセンはMotorsport.comに語った。

「もちろん、(ファクトリーのある)エンストンでもサーキットでも、その原因は無数にあるが、我々が抱える多くの問題は、サーキットに投入するマシンが十分に良くなく、もっと良いマシンを作る必要があるということだ」

「来年までにそれを実現する必要があるし、必ず実現できると確信している。しかし来年に向けて、そしてこれからやってくる大規模な技術変更に向けて、我々がいち早く対応したチームのひとつであることも周知の事実だ。早く着手すればするほど、レースに臨む頃にはマシンの性能がより向上しているはずだ」

 9月にアルピーヌのマネージングディレクターに就任したニールセンは、早めに来季のマシン開発に切り替えるという決定を擁護したが、パドック内のライバルの一部がシーズン終盤までマシンの開発を続けるとは予想していなかったと認めた。

「(早めの開発シフトは)正しい判断だったと思う。少し驚いたのは、ライバルたちが年間を通して開発を続けてきたことだ」

「例えば、ハースはオースティンで大規模な空力アップグレードを行なった。あれは予想外だった。それでも我々は明確な使命を掲げており、その結果に満足している」

 他のチームが今季のマシン開発と並行しながら、来季に向けた開発を行なっていたのに対し、なぜアルピーヌはそうしなかったのかと問われると、ニールセンは両立の難しさを説明した。

「来年、もっと競争力のあるマシンを製造し、今我々が経験している苦しみが報われることを願っている」

「しかし、明確にしておきたいのは、2台のマシンを並行して開発するということは……ほとんどのチームはひとつの風洞しか利用できないということだ。それはレギュレーションで決まっている。2025年型のマシンを風洞に入れておくということは、2026年型のマシンを風洞に入れられないということなんだ」

「つまり両方開発することは可能だが、非常に非効率的な作業方法になるということだ。なぜならひとつの風洞モデルを取り出して別のモデルを持ち込むために、風洞の稼働停止が発生するからだ。そして再調整などで何時間も何日も無駄になってしまう」

「だから最大のステップを踏み出すには、今年のマシンを開発しないのが最善の選択だと考えた。もちろん、チームが今年プレシーズンのバーレーンテストを行なっていた時、マシンはかなり競争力があるように見えた。だから、他のチームがどれだけの努力をしてきたかには驚いた」

「3月には、上位に食い込んで『ああ、これが(早期に開発を切り替えた)理由だ』と言えるようになればいいが。つまり、我々が彼らより先を進んでいるかどうかということだ。でも今のところ、それは誰にもわからない」

 アルピーヌは今季これまでわずか22ポイントしか獲得できていない。これはコンストラクターズランキング9番手のザウバーの約3分の1。ぶっちぎりの最下位だ。

 しかしニールセンは、来年の成績に対して余計なプレッシャーはかかっていないと語る。

「F1には常にプレッシャーがある」とニールセンは語った。

「1位を目指してレースをしていても、10位を目指してレースをしていても、常にプレッシャーはある。それを受け入れるか、受け入れないかのどちらかだ。ピットストップの遅さ、戦略のまずさ、タイヤの使い過ぎなど、常に何か不満がある。すべてが完璧だと思いながら夜寝るのは全く、いや、ほとんどない」

「だからプレッシャーは常にあるんだ。実際、マシンが速くなればなるほど、プレッシャーは大きくなる。結局のところ、他のスポーツの人たちも同じようなことを言っているのを聞いたことがあるが、勝てるマシンに乗って、それを実現できた時は、喜びよりも安堵感の方が大きい」

「勝つ、いい成績を出す、3位や10位など、どんな順位でも取れるポテンシャルがあると分かっているなら、そのポテンシャルを発揮できれば素晴らしい。それができなければ、満足できない。過去に1位と3位でフィニッシュしたレースもあったが、本当に不満だった。1位と2位であるべきだったのに、とね」

「それに、我々はみんな自己批判的な人間なので、いつもネガティブなこと、自分が満足していないことばかりに目を向けてしまいがちだ。だから、プレッシャーは常にあると思う」

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