まさかの進路に騒然である。ソフトバンクから戦力外通告を受けた武田翔太投手が来シーズンから、韓国プロ野球「SSGランダース」に入団することが決定した。自身のインスタグラムに投稿したのは、強い決意だった。
〈もう1度成長し、進化できる環境に飛び込みたいという強い思いがある。韓国でも全力でマウンドに立ち勝利に貢献できるよう頑張っていきます〉
2025年は年俸1億5000万円だったが、来季は大幅ダウンの3000万円となる。日本の複数球団からオファーを受けていたが「最初に声をかけてくれた球団だから」という理由で、あえて韓国プロ野球入りを選んだ。
「日本でクビになるような選手でも、レベル的に韓国や台湾のプロ野球なら、活躍できるケースはたくさんあります。武田がそのフロントランナーになってほしいですね。韓国で成績を残し、いずれ日本球界に戻ってくることができればベストでしょう」(スポーツライター)
2011年にドラフト1位でソフトバンクに入団した武田は、通算66勝。2024年4月に右ヒジのトミー・ジョン手術を受けたが、回復してストレートは150キロまで戻っている。これほどの実績を残した選手が韓国に渡ることは、異例中の異例だ。
韓国プロ野球は今年まで外国人選手枠は3人だけだったが、来年からは「アジア枠」を新設。合計4人まで外国人選手を保有できる上、その4人とも同時出場が可能になるルール変更がなされた。
「レベルが高い日本選手を、韓国プロ野球がスカウトする流れが加速しそうです。実際にある韓国球団は、クビになったばかりの日本のベテラン野手に声をかけています、武田に加えてもうひとり、韓国プロ野球入りの発表があるかもしれません」(前出・スポーツライター)
今オフ、ソフトバンクは育成を含め、大量20人超に戦力外を言い渡した。又吉克樹、長谷川威展、田浦文丸、風間球打、浜口遥大ら有名選手が退団となる。武田が選んだ道を、彼らはどんな思いで見ているのか。
(板垣流星)

