ロウが現地時間17日、ニューヨーク州ニューヨークシティのマディソン・スクエア・ガーデンで行われ、IC王者ジョン・シナが前王者ドミニク・ミステリオの要求を受諾し、11・29『サバイバーシリーズ』でのリマッチが決定。シェイマス&レイ・ミステリオとトリオを結成し、ドミニクとの6人タッグ対決を制して最後のロウ登場を勝利で飾った。
12・13ワシントンDC大会『サタデーナイツ・メインイベント』での引退を控えるシナは先週、ドミニクを破ってIC王座を戴冠。引退1ヵ月前にグランドスラムを成し遂げた。
この日、ニューヨークの殿堂で最後のロウ登場。オープニングに姿を見せたシナは大歓声で迎えられ、「サンキュー・シナ!」チャントの大合唱を浴びた。マイクを持つと「チャンプはここだ!」の絶叫で沸かせ、「最高の夜だ。23年間、俺はこの会場にお世話になった。今夜はいつもと違う。ここに来るのもロウ登場も最後だ。残念だが俺にとっては大事な瞬間だ」と感慨とともに語った。
すると遮るように前IC王者のドミニクが現れた。大ブーイングの中、「先週、お前が挑戦できたのはお前がひいきされているからだ。俺はすべて戦って勝ち取ってきた。IC王座のリマッチをやらせろ」と要求。これにシナは「IC王座に再挑戦だって? 最後のロウで俺が逃げるとでも思ったか? 世界一有名なアリーナでドミニク・ミステリオvsジョン・シナのIC王座戦、今ここでどうだ?」と受けて立つ構えをみせた。
ところがドミニクは「お前のやり方ではやらない。先週はお前の地元だったし、裏方もみんなお前の味方だった。俺のやり方でやる」と拒んだ。罵声が浴びせられる中、ドミニクは「俺の地元・サンディエゴで行われる『サバイバーシリーズ』でだ」と舞台を指定。シナも「いいぜ。お前の地元でIC王座リマッチ、受けてやる」と受諾し、11・29サンディエゴ大会『サバイバーシリーズ』での再戦が決まった。
一方でシナは「だが、最後のロウで試合するって言っちまった。そして相手は目の前にいる。今夜はこれ(IC王座)を忘れよう。今すぐ俺とやる度胸はあるか?」とドミニクに迫った。するとフィン・ベイラー&JDマクドナがやってきて、ドミニクが「試合はやらねえ。お前をボコボコにしてやる」と3人がかりでシナを暴行。そこへシェイマス、ミステリオが駆けつけ、ジャッジメント・デーの3人をリング上から排除。シナが「今から6人タッグマッチだ!」と宣言し、両軍の対戦が行われることになった。
ジャッジメント・デーの3人はバックステージに下がろうとしたが、シナ&シェイマス&ミステリオが捕まえて敵前逃亡させず。シェイマスがカナディアンロッキーバスター、ジャイアントスイングでドミニクを圧倒。反撃を許しても両腕ラリアットでベイラーとマクドナをまとめてなぎ倒した。ミステリオがマクドナにダイブ式ブロンコバスターを敢行。ベイラーに619を狙ったが、ドミニクの妨害によって不発に終わった。
ここからミステリオの劣勢がしばらく続いたが、ベイラーとマクドナの同士討ちを誘うと、ようやくシナに出番が回ってきた。フライングショルダー連発、プロトボム、ファイブナックルシャッフルと得意技をマクドナに連発すると、場内は大歓声。アティテュードアジャストメントを阻止されると、シナはマクドナのムーンサルト、ベイラーのクーデグラ、ドミニクのフロッグスプラッシュを立て続けに食らう大ピンチを迎えた。
シェイマスとミステリオのカットが間に合ってシナは命拾い。シナがマクドナにプロトボム、シェイマスがベイラーに変型バックブリーカー、ミステリオが息子ドミニクにマンハッタンドロップを次々に決めると、3人同時のファイブナックルシャッフルをさく裂。さらにミステリオがベイラーとマクドナに619を決め、シェイマスがベイラーにブローグキックをお見舞いすると、最後はシナがアティテュードアジャストメントをマクドナに敢行して3カウントを奪った。
シナが豪華フィニッシュリレーでジャッジメント・デーに快勝。自身も歴史の一翼を担ってきたロウへの最後の登場を勝利で飾った。
また、この日、シナ引退試合の相手を決める「ザ・ラスト・タイム・イズ・ナウ・トーナメント」1回戦2試合が行われた。ニック・ネメスの名で昨年、新日本に参戦し、IWGP GLOBALヘビー級王者となったドルフ・ジグラーが電撃復帰。ソロ・シコアと対戦したもののサモアンスパイクの前に敗れた。元世界ヘビー級王者・グンターも1回戦に登場。NXTの新鋭ジェボン・エバンスを破った。
今週のロウの模様は日本国内ではABEMAにて放映された。

