『粛清の夜〜PURGE NIGHT OF TORTURE〜』後楽園ホール(2025年11月19日)
○EVILvsシュン・スカイウォーカー×
EVILがシュンの共闘要請を拒否し、マスクを剥ぎ取ったうえでEVIL葬。「悔しかったら顔洗って出直して来い。なーんて言わねえよ。地獄の底をはいつくばっとけ」と勝ち誇った。
この日の後楽園大会はEVILが“粛清"をテーマに定めたHOUSE OF TORTURE興行。EVILはいきなり第1試合に登場し、DRAGONGATEのシュンとの一騎打ちに臨んだ。新日本勢と絡む機会が多いシュンをEVILは「目障り」とし、「大サービスだ。この俺が直々に相手してやる」と「躾」を予告していた。
試合前、シュンがマイクをもって「EVIL、拷問の館、粛清の夜にご招待ありがとう。お前の唐突な指名、非道徳的な手法、それに対して俺はすべてを受け入れたうえで今このリングに上がってきた。EVIL、そこでシュン・スカイウォーカーからの提案だ」と切り出し、「日本プロレス界3大正義って知ってるか? 3つの正義。きれいごとがはびこるこのプロレス界において正義を貫き続けている存在。EVIL、お前もその3大正義の一人だ。EVIL、シュン・スカイウォーカー、もう一人はOZAWAだよ」と言い切った。
「現在、シュン・スカイウォーカーとプロレスリング・ノア、OZAWAは同盟関係にある。そこでEVIL、もしお前がシュン・スカイウォーカーと手を組めば、プロレス界3大正義は同じ方向を向いて歩むことになる。面白くないか? 正義が実行されるんじゃないか? これが俺からの提案だ。お前には正しい判断をしてほしい。EVIL、お前の答えを聞かせてくれ」。そうシュンは共闘を呼びかけたものの、EVILは握手に応じておいてEVILを仕掛けて拒否を意思表示。そのまま開始のゴングが鳴った。
阻止したシュンは変型回転エビ固めで丸め込み、フェンス攻撃、フロントハイキックと場外戦で機先を制した。ブーイングを浴びてもお構いなしのシュンはフロントハイキックでEVILを再び場外に蹴落とし、ファンのタオルを奪って首を絞め上げる。セコンドのヤングライオンを暴行したが、EVILも本部席破壊式フェンス攻撃でお返し。シュンの首にイスを引っかけると、イスをフルスイング。自ら高速場外カウントを数えて勝ち誇った。
その後もEVILは隠し持っていたタオルでシュンの首を絞め、セコンドのディック東郷も介入。EVILが逆水平を連発すると、シュンは「もっとちょうだい!」と両手を広げて要求。EVILはサミングでだまし討ちしたが、シュンはカウンターのフロントハイキックで反撃。変則的なロープワークで翻弄し、コルバタで吹き飛ばすと、ブラスターで叩きつけた。
「EVIL!」コールが後押しする中、EVILは許しを請う。サミングによるだまし討ちはシュンが阻止しても、レフェリーを利してのマジックキラーを敢行。「レッツ・ゴー・EVIL!」の大合唱の中、串刺しラリアット、フィッシャーマンバスターの波状攻撃に出ると、Scorpion Deathlockで捕らえた。
逃れたシュンはダークネスフォールズを食い止め、ブラスターで逆襲。一気にSSWで仕上げに入ろうとしたが、EVILも決めさせない。シュンもEVILを不発に終わらせ、東郷のパウダー攻撃もEVILに誤爆させた。すかさずムーンサルトダブルニードロップを投下し、再びSSWの構えに入った。
ここで突如、場内が暗転。再び照明が灯った次の瞬間、EVILはシュンのマスクを引っぺがし、ローブローをお見舞い。間髪入れずEVILを爆発させて3カウントを奪った。
シュンを料理したEVILは「今宵、お前を粛正? 教育? 躾? いやいや、こんなのな、朝飯前の軽い運動に過ぎないよ」と当然の結果と言わんばかり。「悔しかったら顔洗って出直して来い。なーんて言わねえよ。地獄の底をはいつくばっとけ」と勝ち誇った。
【EVILの話】「シュン・スカイウォーカー。今宵、お前を粛清? いや、教育? いやいや、躾? いやいやいや、こんなのなあ、朝飯前の軽い運動に過ぎないよ。えぇ? 悔しかったらな、顔洗って出直してこい……なーんて言わねえよ。地獄の底を這いつくばっとけ。分かったか、よく覚えとけ!」
【シュンの話】「(※ヤングライオンのジャージを頭から被り、股間を押さえながら)EVIL、へへへ。お前のそのやり方は粛清の“清"の字にふさわしい、とても清いやり方だ。でも言ったよな。俺はお前のことを日本プロレス界の三大正義のうちの一人と言った。お前には“清さ"はあっても、“正しさ"が足りないんだよ。粛清の“せい"の字、校正した方がいいぞ。正しい字にして、1、2、3、4、5、“正の字"で数を数えるように正しい行いを積み重ねていった方がいいぞ? じゃないとな、今日の夜みたいな、お前にとって“正しい"、“清い"、そんな夜じゃない悲しい夜になるよ。(※控室に向かって進みながら)俺はお前のことを思って言ってあげてるんだよ。俺は痛くてしゃあないけど、それでもお前のために言ってあげてるんだよ。“清い"だろ? “正しい"だろ? ああ〜、痛いよぉ〜、ああ〜(※と言いながら立ち去る)」

