マクラーレン・レーシングのザク・ブラウンCEOは、タイトル争いのプレッシャーが高まる中でも、感情によってアプローチを変えることはないと明言した。
マクラーレンのランド・ノリスとオスカー・ピアストリ、そしてレッドブルのマックス・フェルスタッペンは、残り3戦でドライバーズタイトルを争っている。ノリスは現在、チームメイトに24ポイント差をつけて首位に立ち、ピアストリはランキング3番手フェルスタッペンに25ポイント差をつけている。
ポッドキャスト『ハイパフォーマンス』に出演し、タイトル争いについて議論した際、ブラウンはチームは自分たちの任務に集中しており、感情に流されて軌道から外れることはないと説明した。
「最後まで退屈なレースが続くだけだとしたら、私は非常に驚くだろう。何が起きるのか、何がエキサイティングになるのか、どんなドラマが生まれるのか、私にはわからない」
「だから私にできるのは、これまで効果的だったことを活かすことだけだ。今年はドラマがあったからね。残りレースが少ない中で懸かっているものが大きいから、それがさらに増幅されるかもしれないが、我々はただ今やっていることを続けるだけだ」
「我々は非常に集中している。感情に流されて今やっていることを中断させたりはしない」
「ランドが猛追している。オスカー、君はもっと頑張れ。我々はフェラーリの動きはコントロールできない。だからとにかくこのレースを勝ち取ろう。オスカー、できる限り差を詰めてくれ。そして今年ずっとやってきたことを実行しよう。それが我々の取った行動だ。戦略を変えず、慌てなかった」
昨年のアブダビGPではマクラーレンとフェラーリがコンストラクターズタイトルを争っていたが、スタート直後にピアストリとマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が接触してしまった。
最後列からスタートしたルクレールが最終的に3位まで挽回。サインツJr.がノリスに迫ったが、なんとか優勝をノリスがもぎとったことで、マクラーレンがコンストラクターズタイトルを獲得した。
「昨年のアブダビでは、0.7秒差が勝負を分けた」
「土曜日は好調だった。我々がフロントロウを独占し、カルロス(サインツJr./当時フェラーリ)は3番手、シャルル(ルクレール/フェラーリ)は17か18番手(実際は19番手)まで後退した。しかしまるでターン1で、我々の世界が一変したようなものだった」
「(昨年のアブダビGP)最後のピットストップで、我々は2秒でピットストップを実行した。もし2.7秒のピットストップだったら、ランドはカルロスの前にでたものの、DRS圏内にいただろう。セクター2ではDRSが非常に強力でカルロスは確実に彼を抜いていた」
「ランドは逆転できたか? そう思いたいところだが、それを確かめる必要がなくて本当に良かった」
「そうして24戦を戦い抜いた。あらゆる要素が絡み合い、結局は0.7秒の差に帰着した。カルロスが勝てば、ランドは勝てず、我々は世界選手権を制覇できなかった」
シーズン最後の3連戦の初戦となるラスベガスGPは11月20日~22日に開催される。

