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〈また東大病院〉「医大に通う子どもたちの教育費と家のローンにあてた?」謙虚で評判のエリート整形外科医(53)が収賄の疑いで逮捕、同病院は5月にエロ接待疑惑報道も

〈また東大病院〉「医大に通う子どもたちの教育費と家のローンにあてた?」謙虚で評判のエリート整形外科医(53)が収賄の疑いで逮捕、同病院は5月にエロ接待疑惑報道も

東大医学部附属病院の医師が医療機器を選ぶ際にメーカーに便宜を図り、見返りに現金を受け取ったとして、警視庁捜査2課は19日、収賄の疑いで松原全宏(まつばら・たけひろ)容疑者(53)=東京都台東区=を逮捕した。東大病院といえば今年5月に皮膚科学教授と特任准教授の“エロ接待疑惑”が話題になったばかりだが、今度は整形外科医が逮捕された。

「ギャンブルをやったりとか金遣いが荒いとかはない」

事件の舞台となったのは東京大学医学部附属病院。ニュース週刊誌「Newsweek」が毎年公表している「よい病院の世界ランキング」日本版では、東京大学医学部附属病院は5年連続で1位に輝いている。

そんな名門病院の整形外科外傷診グループの医師で、同大学医学部准教授を務める松原全宏(まつばら・たけひろ)容疑者(53)=東京都台東区=を19日、警視庁捜査2課は収賄の疑いで逮捕した。

同日、贈賄の疑いで、東証プライム上場の医療機器メーカー「日本MDM」(東京都新宿区)の元営業所長の40代男性も逮捕されている。

松原容疑者の自宅の近隣住民は逮捕報道に驚きを隠せないようで、なかには「逮捕されたなんてあり得ない! あの人がそんなことするわけないでしょ! デタラメなこと言わないで!」と声をあげる人もいた。

「松原さんはいつも朝、自宅から自転車で東大病院に出勤されているのをよく見ました。ここら辺では、”東大病院に勤めるお医者様”として有名で、エリート一家として認知されています。お父さんも有名大学出身で松原さんの弟も医療系で働かれているそうで。奥さんと奥さんのお母様、そしてお子さん3人と住んでいまして、お子さんは3人とも私立の医学部に通われているとお伺いしています。相当な学費がかかっているのではないでしょうか。

腰はとても低く、挨拶をすればちゃんと返す礼儀正しい人でした。旦那さん(=松原被疑者)はとても謙虚な男性で、円満なご家庭だったのに……。金銭トラブルは聞いたことがなく、お金には困っていないはずでは。ブランド品をジャラジャラ身につけるような男性でもありませんでした」(近隣住民)

ただ、別の近隣の女性は「松原さんは大のゴルフ好きで、日曜の朝早くにはゴルフの格好をして出歩いていました。けれども自分でクラブを持ったりとか、自ら車を運転したりとかではないんです。誰かにいつもお迎えをさせていました。明らかに家族の人ではなく、仕事関係の人なんだなぁっていうのを感じていました」と証言する。

松原容疑者のある親族は、逮捕後、記者の取材にこう話し肩を落とした。

「仕事で何をしていたのかもわからない。取引先などからお金をもらっていたとか、一切知らなかった。特段、ギャンブルをやったりとか金遣いが荒いとかそういうのもなかった。接待に行っていたことで帰りが遅くなることもなかった」

2014年に6400万円のローンを組み……

登記簿謄本によると、松原容疑者は2014年に6400万円のローンを組み、台東区にある183平米の一軒家を購入している。松原容疑者が6割、残りの4割は松原容疑者の妻の名前が所有権者として記されている。

ローンはまだ返済が終わっていないものの、近隣住民からの評判もよく、社会的地位がある松原容疑者がなぜ収賄事件などを起こしたのか。社会部記者はこう解説する。

「松原容疑者は国立大学病院の医師であることから、収賄罪の対象となります。今回の逮捕容疑は、日本MDM社が扱う医療機器を優先的に扱う見返りとして、2021年9月と2023年1月の2回、40万円ずつ計80万円を振り込ませたことです。寄付金は東大病院の名義の口座に振り込ませたものの、事実上は(その大部分を)松原容疑者が自由に使える仕組みだったといいます。

また、2016年12月から2023年1月にかけて、日本MDM社を含む医療機器メーカー5社から10回に分けて300万円を振り込ませていたそうです。そのうちすでに250万円が使われ、パソコンやタブレットなどの購入があったとされています」

社会部記者が言及した、「松原容疑者が購入したパソコンやタブレット」をめぐっては、親族らにも渡している可能性が高いという。

警視庁捜査2課は現在、松原容疑者の認否を明らかにしていないが、ほかにも余罪がある可能性が高く、調べを続けているという。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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