角田裕毅の去就を含め陣営のドライバーラインアップの確定を遅らせているレッドブル。この状況に対し、角田としてもナーバスになっている面はあるという。
レッドブルは2026年シーズンに誰がマックス・フェルスタッペンのチームメイトになるかを、まだ発表していない。
予想では姉妹チームのレーシングブルズで光る走りも見せているアイザック・ハジャーが昇格し、さらにレーシングブルズには育成のアーヴィッド・リンドブラッドを昇格させるとも言われている。そして、残るレーシングブルズの1席を、角田とリアム・ローソンで争っていると見られているのが現状だ。
当初、レッドブルはメキシコシティGP前後で決定を下す見込みだった。しかし既にメキシコ戦は終わり、サンパウロGPまで終了した今も発表は行なわれていない。むしろ最終戦アブダビGPまで決定が遅れる可能性が明かされており、彼らもまだどのようにレーシングブルズの最後の1席を活用するかを決めかねている可能性が示唆されている。
シート決定が宙ぶらりんな状態で、F1はラスベガス、カタール、アブダビの3連戦へと角田は今週末から臨むことになる。この状況は角田としても、流石にナーバスになるところがある様子だ。
「僕がナーバスになっていないと言ったら嘘になります」
ラスベガスGPで角田はそう語った。
「昨年、それに2年前とも似た状況です。なので正直言って、僕も慣れてきています。これもF1の一部ですから」
「幸い、僕はこうした状況を今までに何度も経験してきました。今後数戦で僕が何をすべきかは分かっています。結局のところ、そういった決定は僕にコントロールできることではないんです。僕にできるのはパフォーマンスを発揮することと、ベストを尽くすことです。それが僕の楽しみですし、ここにいる理由でもあります。だから僕としてはそうやっていくだけです」
「もちろん、多少の緊張はあります。特にレース外ではそうです。でもヘルメットをひとたびかぶれば、全部忘れて、このベガスの景色を楽しめるところが僕の強みのひとつですからね」
角田にとって、自分とチームのために出来る最善の策は、ラスベガスでポイントを獲得していくことだ。レッドブルはコンストラクターズランキング2位をメルセデスと争っているが、前戦サンパウロGPでメルセデスが好調だったため、リードを広げられてしまっている。
「まだ希望はあります。僕はマックスのためにも、コンストラクターズタイトルのためにも、自分にできる限りのことをするつもりです。可能な限りマックスに予選で近づくことが、大事になってきます。そこが僕のすべきことです」と、角田は語った。
「メキシコではピットストップが良ければポイントを獲得できていたはずです。ブラジルは僕が接触するミスを犯してしまいました。でもペースは良かったんです。最重要なのは、チームがそれを理解してくれていることです。ペースが無いなんてことよりは、マシですから。ですけど、僕は予選でもう少し頑張らないといけないというのも理解しています」

