
細田守監督の最新作「果てしなきスカーレット」が11月21日(金)に公開される。これを記念して、「金曜ロードショー」(日本テレビ系)では11月を“細田守月間”とし、4週連続で細田監督作品を放送中。11月21日(金)の第3弾では、細田監督作品で最大のヒットとなった前作「竜とそばかすの姫」を放送する。また今回の放送にあたって、細田監督からコメントが到着した。
■心に傷を抱えた女子高生の物語「竜とそばかすの姫」
細田守監督特集3週目は、「竜とそばかすの姫」が放送される。
同作は、母親の死により、心に大きな傷を抱えた女子高校生の主人公が、もうひとつの現実と呼ばれる50億人が集うインターネット上の仮想世界<U>で大切な存在を見つけ、悩み葛藤しながらも懸命に未来へ歩いていこうとする勇気と希望の物語。
CGキャラクターデザインにはウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオで、「塔の上のラプンツェル」、「ベイマックス」、「アナと雪の女王」など数多くのキャラクターデザインを手掛ける大物アニメーター、ジン・キムが参加している。
放送内では、「果てしなきスカーレット」のテレビ初公開特別映像も届けられる。
■細田守監督 コメント
「竜とそばかすの姫」でベルのキャラクターデザインを担当したのは、ディズニーのレジェンドアニメーターであるジン・キムさんです。新作「果てしなきスカーレット」でも、主人公スカーレット、バディとなって≪死者の国≫を旅する現代日本の看護師・聖という2人のキャラクターデザインをお願いしました。
もうひとつ、2つの作品では共通点があります。「竜とそばかすの姫」で描いたインターネット世界<U>のアニメーション表現を発展させたもの、それが「果てしなきスカーレット」の≪死者の国≫の表現に繋がっているのです。
ある種「異世界」的でもあるけど、実はこの世界とつながっているという、遠いようで近い世界を描いている点も<U>との共通点かもしれません。
そんな場所を舞台にした今日放送の「竜とそばかすの姫」と今日公開の「果てしなきスカーレット」、なにもかも対照的な2人のキャラクターの出会い、そしてラブロマンス的要素、という共通点もふくめて、是非お楽しみください!

■「竜とそばかすの姫」ストーリー
自然豊かな高知の田舎に住む17歳の女子高校生・内藤鈴は、幼い頃に母を事故で亡くし、父と二人暮らし。母と一緒に歌うことが何よりも大好きだったすずは、その死をきっかけに歌うことができなくなっていた。
曲を作ることだけが生きる糧となっていたある日、親友に誘われ、全世界で50億人以上が集うインターネット上の仮想世界<U(ユー)>に参加することに。
<U>では、「As(アズ)」と呼ばれる自分の分身を作り、まったく別の人生を生きることができる。歌えないはずのすずだったが、「ベル」と名付けたAsとしては自然と歌うことができた。ベルの歌は瞬く間に話題となり、歌姫として世界中の人気者になっていく。
数億のAsが集うベルの大規模コンサートの日。突如、轟音とともにベルの前に現れたのは、「竜」と呼ばれる謎の存在だった。乱暴で傲慢な竜によりコンサートは無茶苦茶に。
そんな竜が抱える大きな傷の秘密を知りたいと近づくベル。一方、竜もまた、ベルの優しい歌声に少しずつ心を開いていく。
やがて世界中で巻き起こる、竜の正体探しアンベイル。<U>の秩序を乱すものとして、正義を名乗るAsたちは竜を執拗に追いかけ始める。
<U>と現実世界の双方で誹謗中傷があふれ、竜を二つの世界から排除しようという動きが加速する中、ベルは竜を探し出しその心を救いたいと願う。
現実世界の片隅に生きるすずの声は、たった一人の「誰か」に届くのか。二つの世界がひとつになる時、奇跡が生まれる。
■細田守監督最新作「果てしなきスカーレット」ストーリー
父の敵への復讐に失敗した王女・スカーレットは、《死者の国》で目を覚ます。ここは、人々が略奪と暴力に明け暮れ、力のない者や傷ついた者は〈虚無〉となり、その存在が消えてしまうという狂気の世界。敵である、父を殺して王位を奪った叔父・クローディアスもまたこの世界に居ることを知り、スカーレットは改めて復讐を強く胸に誓う。そんな中彼女は、現代の日本からやってきた看護師・聖と出会う。時を超えて出会った二人は、最初は衝突しながらも、《死者の国》を共に旅することに。
戦うことでしか生きられないスカーレットと、戦うことを望まない聖。傷ついた自分の身体を治療し、敵・味方に関わらず優しく接する聖の温かい人柄に触れ、凍り付いていたスカーレットの心は、徐々に溶かされていく…。
一方でクローディアスは、《死者の国》で誰もが夢見る“見果てぬ場所”を見つけ出し、我がものにしようと民衆を扇動し、支配していた。またスカーレットが復讐を果たすために自身を探していると聞きつけ、彼女を〈虚無〉とするために容赦なく刺客を差し向ける。
スカーレットと聖もまた、次々と現れる刺客と闘いながら、クローディアスを見つけ出すために、“見果てぬ場所”を目指してゆく…。そして訪れる運命の刻。果てしない旅路の先に、スカーレットがたどり着く、ある<決断>とは。


